人生初の腰までの積雪~雪害にも備えよ2014年02月15日 09時50分53秒

朝の表通りはこんなありさま
★地震、雷、豪雨に+大雪に備えねば     アクセスランキング: 150位

 もうあれこれ心配しても仕方ない。雪は明け方雨に変わったらしく、外から聞こえるチリチリ、がさがさといった変な音で目が覚めた。どうやら雪は雨に変わり、雪の中を雨が流れ落ちる音のようだった。

 それにしてもすごい雪となった。都心で今朝がた27㎝と報じられていたからウチのほうでは50cmは積もったのではないか。身長170㎝の自分の腰近くまであって積もった雪の中に足を踏み込むと抜け出せなくなる。むろん長靴も全てすべて雪の中だ。
 犬小屋もほぼ完全に雪の中に埋まり、外の小屋の中で寝ていたベル子をまず雪を掘り起こして引きずり出した。バドとブラ彦、高齢犬はむろん室内で寝かせていた。

 それでも犬たちの散歩に行かねばならない。でないと室内で粗相してしまう。バドは玄関先でとりあえず雪の中に顔突っ込みながらも小用を済ませ(その前に室内で既に糞便はしてしまっていた)、ブラ彦夫婦を散歩に連れ出す。外は雪が雨に変わっていた。犬連れて大雪の中、歩くのにやっとで傘など持てやしない。
 
 前回の時よりもさらに雪は積もり、土曜日の朝ということもあり、車も人も通っていないので、積もったばかりの雪原となった道に自分がまず足を踏み入れていく。あるいはかろうじて誰がか先に通り凹んだところを選びそこをたどって進むしかない。もう前回の雪で疲れ果てうんざりしたのか、今朝はまだどこの家も雪搔きなど誰もしていなかった。今日は土曜日ということも大きい。

 とりあえず長靴の中に雪を詰め込みながらも表通りまで出た。わかったことは車道さえも車がほとんど走っていないのでかなりの積雪でそこを通行人が轍の跡をのろのろ歩いている。何故ならガードレールの中、歩道部分は未だ誰一人歩いてないままなのでそこをラッセルして歩く者などいないからだ。仕方なく通行人はかろうじて積もりが少なく車もまだあまり走っていないので車道のタイヤの跡をおそるおそる歩いている。そんな風景は初めて見た。
 犬たちとの短い散歩を終えて帰ってきただけで疲労で汗びっしょりとなった。新雪の中を自らかき分けて歩く、ラッセルは予想以上に大変な運動であった。ブラ彦も雪に埋もれ足もとられて疲労困憊となった。

 思えば自分が大人になってからの記憶にはこれほどの積雪はない。まさに生涯初の大雪だと思っていたら90年近く生きてきた親たちでさえ「生まれて初めての大雪」だと興奮している。まあ、彼らは都心で生まれた東京人だから仕方ないが、ともかくウチの地方でもたぶん一番の記録的大雪だろう。むろん自分は北海道とかに居たこともあるので、もっとすごい雪は体験している。この東京、多摩では観測史上初の積雪だということだ。

 そして思ったのは、ここまで積もると交通はほぼ不能となり、電車も車も動かない。すべてが遮断され、住宅地でも人家は孤立してしまう。外に出ようとしても雪が多すぎて老人などは玄関から一歩も出られなくなる。雪搔きしようにもその雪の置場さえどこにもない。もしここで停電したり食べ物の買い置きがなければ寒さと飢えで死ぬものが出てもおかしくない。
 そんな心配は寒冷地では当然のことだから普段から対策はできている。しかし、こちら側、都心では雪など降ってもすぐに溶けて当たり前だと考えているからこのぐらいの雪でも完全にアウトである。これも備えるべき危機であった。もしあと一回、数日のうちにさらに雪が降ったらどうなるのだろうか。

 幸い今日は気温も上がり雪は溶けだすとの予報だが、風もかなりあったので庇状に積もった重たい雪が今音を立ててドシーンと崩れ落ちている。もしそれが落ちて塊が一気に頭に当たったら間違いなく意識不明となろう。正直、こんな事態はまったく予測していなかった。出かけないから安心だとか以前に、これでは雪がやんでも外に一歩も出られない。
 今まで、備えるべき自然災害、危機としては、雪は入っていなかった。が、今年からはその対策に雪害も数に入れないとならないと気づく。どうしたら腰までの大雪でも自在に移動できるか、またその雪の処理をどう行うか。冬が来る前に想定し備えておかねばならない。

 テレビでは、甲府では観測史上初の積雪量が1メートル何十センチとか言っていた。古民家のある北杜市は間違いなくそれ以上であろう。もうあれこれ心配してもしかたない。この雪で屋根が崩れ落ち廃屋と化してもそれもまた天命なのだと悟った。
 皆様もこの大雪、今さらながらもご用心、ご注意ください。隣近所に住む母の友人の婆さんは先日の雪搔きで足の骨を折った。どうか無理なさらずに。