持つ者と持たざる者と・前2016年01月08日 23時26分31秒

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 このところずっと囚われ頭を悩ましていたことがある。山梨の古民家のことだ。当ブログに書くべきか悩んだし書こうにも事態が宙ぶらりんで書けないでいた。
 今日8日また行って今、帰って来た。とりあえずいちおう一段落はしたと思うので、やはり正直に書こう。

 山梨の古民家に泥棒が入った。いや、正確に記せば窃盗目的に誰かに勝手に入られた。いわゆる「空き巣狙い」である。特に被害はないと思うが事態そのものに悩んでいた。今日その後始末に行ってきた。といっても主に目的は新たな鍵を取り付けたことぐらいだが。

 ブログに何でもあからさまに書くと、それを目にした心無い人が、また新たに何か仕掛けてくるかもしれない。あのロス疑惑事件の三浦和義氏は、自らのブログに迂闊にもハワイ旅行へ行くことを記したため待ち構えていた向うの警察に現地で逮捕され結果として獄中で自死と繋がった。
 だから全部書くとまた新たなトラブルの火種を撒くことにもなるかとも考える。詳しく知りたい方は個人的に問い合わせてもらいたい。何でも話す。が、このまま何もなかった顔はしてられない。
 これもまた一つの啓示、メッセージであり、きちんと受け止めてフィードバックさせていかねばならない。

 山梨県北杜市に、倉庫として格安の古民家を入手して数年となる。断っておくが、別宅、別荘の類や、古式格式ある農家といったものでは全然ない。ただ単に古く、何年も空き家となっていたボロい民家であり、戸建てだが、周囲は空き家も多いが人家も並んでいる山里のほぼ限界集落の中にある。
 目的は、溜まった古本の収納場所と、母が癌治療目的に通う増冨温泉が近く、東京からも日帰りで行って帰れない距離であったので、縁あってその地でその家と関わり持つことができた。そのことは奇縁であり良かったことは間違いない。

 が、今住んでいる東京の多摩地区にあるこの家でさえも、老いて病む両親を抱えて一人で孤軍奮闘する初老の独身男としては維持に持て余しているのだから、もう一軒、山梨に家を抱えるなんてそもそも無理があった。
 家とは、マンションやアパートとは違い、戸建てとなれば、屋内、室内だけ掃除や管理すれば良いわけではない。庭から屋根、家に面した道路までが、管理と責任の範囲となり、狭い庭でも植栽の剪定から草むしりまで、さらに冬季は雪搔き、雪下ろしまでやらないとならない。それに猿対策なども含めてともかくやるべきことがいっぱいある。
 バカだから、夏の快適さとある程度の部屋の数と広さだけで即決してしまい、そうした不測面、面倒かつ大変な点は全く考慮していなかった。
 周囲に商店などは一つもなく、いちいち麓まで車で降りてインター近くのスーパーまで行かないと何一つ買えないなんてことは不便でも大した問題ではない。

 家を一つだけでも維持管理難しい人間が、もう一つ、しかも近所の歩いて行けるところならばまだしも、いちいち高速道で往復約5千円かかる、山梨県北部に老朽した家をもう一つ抱えて、そちらも常に気に掛けなくてはならないことは予想外の心労であった。

 世間から見れば、どうせゴミ同様の、価値のない古本、古雑誌、それにビデオテープやカセットテープ、ラジカセなどの旧いオーディオ類しかそこには運んでいないのだから、ゴミ屋敷然としようとほったらかしで構わない気もしていた。じっさい、庭先などウチから持って行った不要な瀬戸物類など山積み、出しっぱなしにしていた。目先の問題に気がとられ山梨の古民家のほうは半ばネグレクトしてしまっていたのだ。
 特にこのところは、ともかく慌ただしく行っても日帰りで、中に積んでいった本など投げ込んで、ろくに家にも上がらずに増冨で風呂だけ入って直帰するということが続いていた。

 だから、そうした雑然とした様を見て、これは空き家か、ほとんど住んでいない家だと目星をつけて空き巣が入ったのだ。そもそもだらしがないから、最初は空き巣が入ったことすら気がつかないでいた。ほんと恥ずかしく情けない。
 ※長くなるので回を改めて記していく。