痛いほどの寒さをどう乗り切るか2017年02月13日 21時32分01秒

★未だ厳冬の山梨から戻って来て

 実はこの土日月と二泊三日で、また山梨の倉庫へ一人で行っていた。それでブログは更新できなかった。一昨日土曜の昼に出て本日月曜夕方に戻って来た。
 むろんスマホから携帯でメール打つようにしてこのブログにもアクセスして書き込みできなくはない。が、キーボード操作でやってるように、頭の中のことをそのままほぼ瞬時に打ち込むようにはとてもできやしない。
 指先で一文字づつ押して言葉を選んでちまちま書いていると、いったい自分でも何をどう書きたかったのかわからなくなってしまう。考えに書きこむスピードが追いつかないのである。自慢ではないが、我はパソコンで書くのはたぶんフツーの人より何倍も速い。
 ショートメール程度のことやごく簡単な報告なら可能だろうが、ある程度内容ある、まとまった記事を書くのは、やはりパソコンで、机に向かってでないとできないので、基本向うへは土日など週末に行くことが多いので更新されないときは、また山梨へ行ってるのかと思って頂きたい。

 今回は、施設に預ける父のショートステイ、お泊りの日を通常土日の一泊二日を、もう一日増やしてもらい月曜までの二泊三日でお願いした。おかげさまで、二日目、中一日はまるまる向うにいられたので、腰据えて片付け作業などに専念できた。
 また月曜も増やしてもらったのは、向うの市役所、北杜市の窓口の人と会う用件もあって、平日でないと行政は動かないので、今日、月曜まで行っていたのだ。北杜市はいくつもの町村が合併してできた地図でいうと下は韮崎市に接して、上は長野県に接する、清里まで含む県内最大?の巨大な市ではあるが、幸い利用する高速道須玉インター近くに市役所があり、近くなので有難い。まあ、支所はあちこちに点在しているけれど。

 さておき、二泊三日で、時間的にはかなり余裕あったのだけれど、山梨県でも峡北とされる標高700mはあろう我の倉庫と化した古民家は、いつ降ったのかわからない雪が日陰にはまだかなり残っていてともかく寒い。水道も昼近くにならないと凍っていて出ない。
 昼間は晴れて陽射しもあるのだけれど、八ヶ岳おろしの強い風が午後になると吹き出し、たぶん体感温度は日中日向で5度程度、日陰や室内では零度近くではないか。夜になると、寒くて室内でも足先が冷えて痛くてたまらない。まさに底冷えがする。
 暖房と呼べるものは、電気こたつと石油ストーブが一台あるだけで、コタツに入っていては何も作業できないしそれもほとんど暖かくない。で、温風タイプのではない、昔ながらの火が出る、上でヤカンも乗せたりちょっとした料理もできるタイプのストーブを一昨年、近くのホームセンタで安く買って、向うに持ち込み、それだけを頼りに冬を越して来た。
 そんなストーブ一台で、広い家全体が温まるはずもないが、ともかく火があり、上でヤカンがちんちんに湯気立てていれば、その周囲だけはまあ暖かくなる。冷えた体もすぐ近くに置いた椅子に座ってストーブに向き合えば足元は暖かくなる。

 そうして石油ストーブで暖をとりつつ本や雑誌の分別作業、仕分けを進めていた。ところが、先週行ったとき使用中に突然そのストーブが消えてしまい火がつかなくなってしまった。何度つけ直しても同様で、着火はしても火が大きくならずやがて消えてしまう。
 芯がなくなったのかとも考えたが、まだほぼ新品なのである。山梨に来たときだけしか使っていないし確認すればまだ芯は出ている。
 ならば灯油が古いのかと、今回はいったん麓のホームセンターに行き新しいのを買ってきて取り替えて入れてみた。が、やはり同様の状態で、メーカー、コロナに相談したわけではないが、どうやら何か不具合が起きたか壊れたとしか思えない。
 元々春先に、展示品として格安で買ったものだから、修理に出すもバカらしいしともかく現実問題としてこの寒さである。前回の時も寒くてほとんど作業は進まなかったが、今回も頭痛めた。麓のホームセンターで新たにまた新品を買うべきか。
 Amazonで、もっと熱効率の良い、部屋自体暖められるような大型の円筒型のを買うかあれこれ迷ったが、けっきょく近くの公営の温泉に行くしかないと考えて、どちらも片道約5キロのところにある、土曜も日曜も近場の日帰り温泉に車で行って何とか体を暖めて眠りに就くことができた。

 今回は、ウチから電気アンカも持ってきた。元々昔ながらの金物の熱湯を注ぎこむタイプの湯たんぽを使っていた。が、石油ストーブの上で沸かしたヤカンのお湯を詰めて布団に入れてもそうした湯たんぽでは、朝方になると冷えてきてしまい寒くて起きてしまうのだ。
 普通は、一度熱湯入れれば朝になってもまだまだ暖かいはず。それが室内でもほぼ零度の夜間は、熱湯入れたとしても旧来の湯たんぽでは数時間で冷えて来てしまい暖かさは持たないのだ、ここいらは。
 それでも寝てても夜中に犬たちが吠えるので、叩き起こされ、満点の星の下、深夜や明け方にごく簡単に犬の散歩に行く。あまりに寒いと寒さも痛さに変わり、ただ顔や手、耳など外に出てる部分が痛いのである。
 室内でも鼻水はぽたぽた垂れるし、足は次第に爪先から感覚がなくなって来て凍傷のようになってくる。温泉に入らなければ霜焼けになったことだろう。
 布団に入っても、頭が寒いのでフードを被り、布団に鼻だけ出すようにして、電気アンカを抱えて何とか眠れるのである。灯油ストーブやアンカが無くても凍死はしないだろうが、寒くてたぶん朝まで一睡もできないかと思う。元々我は冷え性だったが、体重も落ちて皮下脂肪がないので、この冬は特に寒いのだと思える。

 けっきょく、そんなでこの季節に山梨に行っても、あまりの寒さに作業効率はすこぶる悪い。しかし、父をショートステイで預かってもらえるようになったからには、自らの「商売」のためにも向うを片付けて、売れる本を仕分けして来てネットで必死に「出品」しないとならない。
 今、Amazonマーケットプレイスにウチが出品している冊数は、ようやく二千冊を超えたところだ。以前はもっと出していたが、親たちの介護に時間とられて新規投入ができなかったのだ。
 しかしその半分は限りなく一円本に近い、売れない本と化したものであり、もっと精査して、他店が1円で出している本などは取り下げて、もっと高値がつくものだけで二千冊にしていきたい。

 と、どうでも良いことをだらだら書いた。マス坊はもっと寒いはずの北海道にいたこともある。が、向うは、もう寒さは暖房器具の普及で完全に克服してしまっているので、外はともかく室内は異常に暖かい。Tシャツで過ごせるほどだ。
 けっきょく、そうした対策がまだ中途の内地の冬の方が、寒さに関しては圧倒的に寒い。まして山梨の長野寄りの山間部の古い民家なのだ。隙間風も入るしそもそも雨戸もろくにない。※改築して窓はアルミサッシにしたら外してしまったと思われる。
 さらに家の構造自体が、襖や障子を開け放せば40畳ぐらいの大広間になる壁や仕切りが全くない作りなのである。しかも今は立て付けが悪くて個々の部屋を仕切る引き戸も閉まらない。
 夏は圧倒的に涼しいから、クーラーもいらない。これは良い物件だと思ったが、皆住む人は東京に出てしまい限界集落となる理由は、まず日常の生活に不便なのと冬はとてつもなく寒いからだった。
 ここでの冬はもちろん始めてではないが、これまでは親たちの事もあって、真冬はほとんど来ることがなかった。タイヤもスノータイヤに交換していなかったし。
 去年からようやく、通年来る決意をして、まして母も死に、父もショートステイで介護施設に預けられるようになったのでこのところ土日ごとにほぼ来ている。が、まずは、新たな石油ストーブを探すこともだけど、寒さ対策だ。これではとても冬は暮らせない。何もできやしない。

 兼好法師は、家づくりは夏を主(むね)とすべしと記した。まあ、クーラーが無い時代、大昔の京都とかにいたらそうであろう。が、今我はこう思う。八ヶ岳山麓に住むとしたら、冬をまずむねとすべし、と。京都の冬も半端じゃない寒さだが、山梨の古民家に比べれば何ほどでもない。京都はまだ人がたくさんいるし人が来る。ここには誰もいない。出会うはただただ猿ばかりだ。お猿たちは毛皮をまとっているだけでなく、大勢の群れで暮らし家族もいる。
 寒さとは孤独の代名詞なのである。