さようなら我が愛車、ほんとうに長い間ご苦労さん2017年11月17日 08時02分54秒

★10年以上乗り続けて来たスバル・サンバー、ついに廃車に

 翁二さんの先日のライブイベントのことも追記したいのだが、あれこれ状況が慌ただしく、落ち着いてパソコンに向かえないでいる。
 実は、先だって当ブログで書き記したように、エンジンの調子が悪かったマイカー、長年乗って来た軽のスバル、ワゴンタイプの車が、車検に出したところやはり修理も難しいと言われてしまい、泣く泣く廃車にすることに。
 今日の午後、近くにある、いつも車検や修理、メンテをお願いしていた修理工場の人が引き取りに来る。
 個人的には古本稼業を始めたとき、本がたくさん積めるようにこのタイプを選び、じっさい荷重ぎりぎりどころかタイヤが潰れる寸前まで本を載せて山梨の倉庫やらあちこち行った思い出がつまった車なので、本心では廃車にしたくない。
 が、もうとことん乗り潰したという思いもあり、もっと大事に大切にしてやればという悔いもあるけれど、これもまたそういう運命だとドライに考えるしかない。

 何しろ先に書いたように、中央道で走行中に何度もエンストするようでは、怖くて高速道は走れない。昨今、高速道路内での停車した車での人身事故が多発しているときを思えば、まあ我は幸いにして運が良かった、神のご加護があってこそと今つくづく思う。
 むろんエンジンをオーバーホールすれば何とかなるとは言われたが、次の車検も含めて20万はかかると聞けば、やはり我だけでなく誰もが躊躇うはずだ。
 エンジンを直したとして他も全体的に経年疲労からの不具合も出てくるはずだろうしあまり長く乗り続けられないならば廃車をお願いするしかなかった。
 思えば、この車で二度の人身事故をしでかし、最初のときは、頭を痛打させた相手の女児を危うく死亡させるところであった。事故当初は、果たして生還できるか何日もわからず我は眠れぬ日を幾夜も過ごし、真夜中その病院へ行き病室の前の廊下でひたすら無事を祈り続けた。
 幸いにしてまさに皆の願いもかない、手術は成功し意識も戻り、その後は、ご家族の方々との示談交渉にはずいぶん時間はかかったものの、今ではその子は立派な娘さんとして二十歳近くになるかと思う。
 もしその子を死亡させていたら、保険には入っていたとしても我が人生は破滅し、この家も売ってどこか別の街で隠れるように暮らすしかなかったかと思える。
 元より何もかも車が悪いわけではなく、全てはこの我、運転する持ち主が迂闊かつ運転も荒いのが悪いわけで、車としてはとんだ持ち主に買われたことに違いない。

 そんな無理させ続けた持ち主に対してずいぶんこの車は尽くしてくれたと今にして思う。よく今まで不具合なく走り続けてくれた。いちばん遠くは、三重県津市までライブイベントに犬たち乗せて行ったことすらある。そして近年はひたすら山梨県峡北の山里へ、行けば増冨まで標高千メートルの上り下りを繰り返し走らさせられたのだ。
 実は、ボディも傷だらけになってきたので、我としては、今回の車検の際に、傷補修の専用パテやらクリーナーを通販で買い求めて、今さらだがもっと手をかけてやろう、綺麗にしてやろうと考えていたところだったのだ。不具合が出てきたからこそ、しっかり手入れせねばと思っていた矢先、廃車勧告を受けてしまったわけで、ブルー用のそうした補修剤は無駄になってしまった。実に皮肉であるが、我の場合常に万事こうした後手後手となり結局後悔するはめとなるのだ。

 元々は、父が前立腺がんで入院手術して、その術後の通院のために我は免許取り、主にこの車で父を乗せ国立まで何度も通い、そして母の癌再発に対して、湯治のため古民家を手に入れたこともあり山梨へ毎月行くことになり、重たい本や雑誌も満載にして行き来しとうとう乗り潰してしまったわけだ。
 クルマもまた道具だと考えれば、まさに使い尽くして処分に至りこれも本望かもしれないと考える。しかし、モノにもまた命があるならば、もっともっと大事にしてもう少し使い続けてやりたかったという悔いが残る。
 車は何も言わないし、処分されることで我を恨むことはないだろうが、なんとも申し訳ないような、かわいそうな、すまない気分で気持ちはブルーになっている。
 庭がもっと広くて我に金があらば、たとえ動かなくてもこの家にずっと置いていたかったとマジに思うが、これもまた仕方ない。そういう潮時、これも運命なのだ。

 けっきょく、ウチにクルマはなくなってしまったわけだが、長年懇意にしている、その自動車工場の主人の計らいで、代車は今も借り続けてとりあえず移動は困ることはない。そして、彼が中古市場のオークションで、同タイプの軽のワゴン車を今探してくれているので、年内には新しいマイカーがみつかるかと期待している。
 我は車には元々まったく興味も関心もなく、色も含めて好き嫌いは何もない。要するに無事安全に走れて荷物もたくさん積めれば、そして値段もあまり高くなければどんな車種でもかまわない。しかし、やはり今回廃車してしまったスバルのサンバーに似たタイプのものならばと密かに希望している。あら詩句我が家に来たクルマは、今度こそ大事に、丁寧に運転し日々の手入れも怠らずやってあげようと思っている。