真夜中の台風と一過の猛暑2019年09月10日 23時43分23秒

★ウチの方の被害は大したことなかったが・・・

 突然の台風襲来であった。
 このところテレビも新聞もろくに見なかったので、小型だが強い台風15号が関東地方に向かっていることもよく知らなかった。
 8日、日曜になって、こちらを襲来、電車など交通機関は早めに計画運休を決め込んでることをやっと知った。
 しかし、日中は雲は流れていたもののそんな気配はまったく感じられず、このところ雨、雪にしろメディアは事前に大騒ぎして、やたら警戒を呼び掛けるが、じっさいは大したことはない、と高をくくっていた。本当にこちらに来るのか半信半疑てあった。
 その日曜の夜になって風は少し吹きだしたが、存外外は静かであった。しかし蒸し暑く何か不穏な気配はした。

 そんな台風が直撃するという最中、ウチの子猫が一匹、玄関から外に逃げ出してしまった。
 説明が遅れたが、けっきょく子猫たちは貰い手が少なく、今もまだかなりの数ウチにいる。もう、室内飼いには、限界となる大きさにもなってきたので、外に出せるよう猫ドアも解放する予定でいた。
 2年前のとき、まだ幼い状態の子猫2匹が、自分たちで猫ドアから外に出て、隣家の庭で遊ぶようになったら、ある日忽然と「失踪」してしまったことがあった。
首輪もつけていたのに、二匹とも帰ってこない。以後、心配した母猫と一緒にあちこち探し回ったりご禁書にも尋ねたが、見つからず、まさに忽然と消えてしまった。タチの悪い猫ハンターに捕まったのか。
 それ以降、猫が生まれたらウチで飼うにしろ、そうでないにしろ室内飼いに徹して、親猫たち大人の猫たちは自由に玄関から我の手動で出入りさせてはいたが、子猫は、付いて外に出たがっても「厳禁」としていた。※大人猫は利口なので、外に出たい時は、玄関に行って啼いて求めるし、帰って来るときは、玄関先でまた啼いて開くまで待っている。
 
 その晩も、ちょうど親猫が外から帰って来て、玄関先で啼く声がして我は引き戸を少しだけ開けた。が、親が入って来る直前に一匹、黒い子猫が間隙をぬって外に飛び出してしまった。母猫も踵を返してその後を追ったが二匹ともそのまま呼んでも戻ってこない。
 まだ雨は降ってなかったが、あろうことか台風襲来の夜に脱走である。
 他の子猫たちは、裏の部屋に呼び集めて確認したら、脱走したのは、オスの黒猫、クロスケだとわかった。外で呼んでも鈴の音はどこかでしているが、ちっとも入ってこない。夜も深けていく。
 他の猫は別室に閉じ込めたので、自分たちで戻るよう、猫ドアも開放て、玄関の戸も猫一匹通れるほどの隙間を開けて、我はともかく寝ることにした。親も一緒だから自分たちですぐに帰ってくるだろうと。

 その晩、いつしか台風は近づいてきたようで、強い風の音と雨が吹きつける音で我は目覚めた。午前2時過ぎ頃だったか。
 下に降りて、逃げた親子が戻って来たか確認したが、やはり不在である。少しだけ開け放した:玄関の戸からは、強風が家の中に吹きこみ、室内の紙類も吹き飛ばされそうである。
 猫たちのことが心配だが、とても開けてはいられない。引き戸を閉めてテレビをつけて状況を確認した。
 NHKのニュースでは、台風はちょうど横須賀辺りにあって、千葉方面に向かうようであった。幸いやや西にそれたようだ。
 しかし外はものすごい雨風である。子猫はたぶん母猫と一緒だと思うが、外に出た初日にこんな天気に遭うとは、いったいどんな恐怖だろうか。しかし外に探しに行って必死に呼んだとしても絶対捕まらないだろうし、人間さえも危険に遭う。
 不安で心乱れたが、利口な母猫に任せることにして、ともかく寝直すことにした。吹き付ける強い雨風の音とそんな中、外にいる親子猫のことを案じながらうとうとしたかと思う。