その後の、近況報告・続き2022年05月22日 11時08分23秒

★昨今の「洗濯機事情」を知ったはなし

 言うまでもないが、その人が当たり前に思っている考えや、行動、習慣は、いつの間にか世の流れとは、ズレてしまっていることがままある。
 東京オリンピックでの、当時の森会長のアウトな発言や、先だっても牛丼の吉野家のエライ人のセミナー会場での発言など、特にオジサンたちにそうした傾向が強くみられる。
 自分ではそれが「常識」だと思い込んでいるわけだが、常識というのは、存外あてにならない、そのときどき変わっていくものだと気づく。

 今回、長年使っていた2槽式洗濯機の洗濯機の脱水槽が回らなくなり、何人かの友人にそのことを話したら、予想はしていたが、2槽式の洗濯機など今では使っている人は一人もいなく、新たに全自動のそれを買い直せば、という反応が返ってきた。今のはとても便利だよ、と。
 で、今さらながら自問してみた。なんで2槽式でなくてはならないのか。そしてやはり2槽式の洗濯機でないと我は洗濯できないと思い至った。
 コインランドリーも含めて、我は、二槽式以外の洗濯機で洗濯したことは生涯一度もしたことがない。

 ウチでは、昔から常に昔ながらの2槽式洗濯機で洗濯をしてきた。ご存じのように、左側の洗濯槽で粉せっけんを泡立ててまず洗って、右側の脱水槽に移して脱水する。それを繰り返す。
 次いで洗濯槽に綺麗な水を入れて、水道の水は流しっぱなしにして洗い終えたものを順次濯ぎ直しまた再度脱水、これで洗濯は終了。庭先に干して乾いたら取り込む。
 はやりの洗剤などは使わず、昔から袋に入った純粉石けんを使っている。
 それは母が生きている頃、彼女が元気で洗濯してくれた頃からずっと変わらず、自分ではそれが当たり前だと信じ思い込んでいた。
 ただ、世の中は、ドラム式の全自動のそれが今では一般的であることは知っていたし、いちいち洗濯物を移し替えずに、すべて脱水まで機械がやってくれるのは便利で楽だとは理解はできた。
 ただ、それだともとめて一回だけしか洗えない。衣類ごとのこまかい調整はどうなのか。

 2槽式の良い点は、一度入れた粉せっけんの洗う効力がある限り何度でも繰り返し洗えて、最後は雑巾など汚れものを洗えばいいわけで非常に効率的だということだ。
 汚れのひどいものは、時間かけて洗えばいいし、軽いものは水洗いだけにするとか、そうした自在な調節が1槽式や全自動では難しいと思える。
 また、一方で洗いながら他方で同時に脱水もできるわけで、濯ぎも含めてある意味流れ作業的に洗濯は進むわけで、全自動のように「お任せ」にできない分、常に傍らに居なくてはならないけれど、我はこのやり方を好んでいた。

 ウチでは、こまめに洗濯しない分、洗うときはどうしても大量になるし、老父の下の世話の関係上、下着類、シーツ等も含めて洗濯物の量がそもそも多い。
 むろん全自動ですべて脱水まで機械任せにして、日々こまめに洗濯すれば良いという考えもあるわけだが、外干しの関係上、晴れの日ばかり続くとはわからないので、やはり天候を鑑み、晴れた日に2槽式で一気にまとめて洗濯したいと考えていた。

 ただ、もう今も2槽式の洗濯機がそもそもこの世にあるのか、まずそれが心配であった。
 近くのリサイクルショップにまず出向いてみたが、全自動の一槽のは縦型のがいくつかあったが、昔ながらの2槽のは一つもない。まあ、予想通りである。
 ただ、Amazonなどで「2槽式洗濯機」で検索してみたら、信じられないことに日立製のも含めて今も「新品」が各種何機も販売されていることがわかった。多くはないものの今も現役で作り販売されているのだ。
 それらの購入した人からのコメントを読むと、どうやら大量に洗濯をする人たちや工場等では今も根強い人気があることがわかった。
 工場や寮などで作業着などを大量に洗うところとか、タオルを多く使う美容院などでは今でも2槽式でないと不便だと変わらぬ需要があるようだ。確かにこっちのほうが結果として水も洗剤も無駄がないし早くてリーズナブルであろう。

 ならば、中古品でもあちこち探せば、きっとみつかるとも思えた。しかしその前に、まずは近くの大手家電量販店に行って、それが現物として売られているかの確認である。
 駅前のk電気とY電気の二店に行って洗濯機売り場を回ってみた。わずかだが、確かに昔ながらの2槽式のもはじっこのほうに数台は並んでいた。
 ただ、日立製のを除けば、あとは、中国のハイアール社以外は聞いたこともないメーカーで、値段は安くても修理や保証のことを思うと信頼性に欠けた。まあ、日立製といっても機械そのものは中国生産だろうし、要するにメーカー自体が「国産」かどうかの違いでしかないが。

 こうしてAmazonなどのネット通販も含めていろいろ調べてわかったことは、2槽式洗濯機を今でも販売している国産メーカーは、唯一日立だけであり、まったく昔ながらのネーミングのまま、「青空」という機種を洗濯容量が違うタイプをそれぞれほそぼそと生産、販売していることが判明した。残念なことに他の日本家電メーカーはこうした旧い機種から全て撤退してしまっていたのだ。
 さすが白物家電の雄、日立である。実に奇特だとしか言いようがない。我は株はやらないが投資家ならば迷うことなく日立の株を買おうと思った。

 ※その洗濯機を家に運び入れ、腰が痛いので、いったん休憩して続きを書きます。

その後の、近況報告・続きの・続き2022年05月22日 21時21分21秒

★迷った末に、日立製の新品2槽式洗濯機をAmazonを通して買った。

 この今まで使っていた2槽式洗濯機が壊れたのは、先月末であった。
 洗濯しようと思ったら突然、脱水槽が回らなくなった。洗濯だけは、問題なく回るので、要するに脱水、濡れた衣類を絞ることだけができない。
 当初は、ならば、と脱水だけの機械を買うことも考えたが、あったとしてもそれだけで一万円以上するようだし、あっても容量が小さく役に立たない。
 で、あれこれ考えて、洗濯だけはできるのならば、コインランドリーの乾燥機で乾燥させれば、とも思いついた。
 近くのコインランドリーへ出向いて確認してみたら、たしかに乾燥だけのマシンはあるのだが、それはそこの機械で洗って脱水したものを乾燥させるもので、濡れたものをそのままいれると故障の原因になるなどと書いてある。
 ならば、いっそ、そのコインランドリーへ汚れものは全部持ち込んで、洗濯から乾燥まで機械任せにすることも考えもした。
 が、見たら、その場合代金も高いだけでなく、洗剤から柔軟剤まで自動で投入とあるので、これはとんでもないと断念した。

 というのは、我は、洗剤の臭いもだが、特に柔軟剤の臭いにアレルギーがあり、ああした臭いが良い匂いだと思い好きで何とも感じない人もいるとは思うが、過敏に反応してしまい着るものゆえその臭いに耐えられない。咳やくしゃみで体調おかしくなる。
 ならばけっきょく2槽式の洗濯機をともかく手に入れるしかないわけで、洗濯の都度、手で絞って干すことにも倦み疲れ果ててきて、さてどうしたものかと悶々としていた。
 近隣のリサイクルショップを車でくまなく回ればみつかるだろうか。

 実は今使っていた、脱水槽が回らなくなった洗濯機も、もう10年か、それ以上前に、立川のリサイクルチェーン店のどこかでみつけて買ったと記憶するわけで、確か7000円~そこらではなかったか。一万円はしなかったことは間違いない。
 今回もそこも含めてあちこち探してみようとはまず考えたが、ともかく急を要する話で、行けば今の時代、すぐにみつかる可能性は非常に低い。
 みつかったとしてもおそらく一万円台は超すことも予測された。
 
 で、先だって大型家電店で、そうした2槽式のを見た際、近くで新型の全自動のを下見に来た夫婦に店員が話していた話が頭をよぎった。
 夫婦はいろいろ各機種ごとにあれこれ店員に機能や値段を訊いていたのだが、店員は、今は生産国の中国がコロナ禍の影響で、今ここに出ている以外のは、次回入るのは早くても夏ごろになる、しかも先の予想はできず、入ったとしても材料も払底しているため値段も高くなるかもと言っていた。

 確かに、昨今、トイレのウオッシュレット機器やエアコン類なども材料の貴金属が入手困難で、すぐに入荷しないことはテレビのニュースなどで我も聞き及んでいたから、この先を思うと、こうした家電類は次はいつ入ってくるか、また値段も上りはしろ今と同じかまったくわからない、と思い至った。
 ならば、あちこちリサイクル店を回って、見つかるかわからない中古のを探すのも時間的に面倒に思えてきて、価格コムという最安値を調べるサイトで検索したら、Amazonに出品している通販店が一番安いことがわかったので、もうあれこれ深く考えずすぐにポチってしまった。
 むろん日立の製品で、今うちにあるのと同じ、その名も「青空」であった。つまり新製品はもう新たに開発していないのである。

 値段は消費税入れて、3万8千円~であった。今の我には高い買い物だが、中古のでも10年以上使えたのだから、この先、あと20年ぐらい使えれば、わが生涯の最期まで洗濯機はこの一台でモツのではないかと期待してのことだ。
 そして一昨日の金曜夕方、さっそくウチに佐川急便のトラックでそれは届いた。思ったよりデカく、外に出してもおけないので、箱から出して必死で持ち抱えて家の中には運び込んだ。※そのとき父も傍らにいたのだけど全く何の役にもたたなかった。
 まだバスルームに設置もしていないから洗濯機として使っていないが、ともかくこれでこの問題は解消、やれやれという至福の気持ちでいる。

 それと・・・ 今回、大型家電店で、これまでまったく関心のなかった洗濯機売り場を覗いて歩いて驚いたのは、高級全自動の洗濯機の相場は、20万円前後だということだ。
 大型で場所も取るのだろうが、その機能がすごい。乾燥までそれ一台できるだけでなく、洗剤も柔軟剤も機械任せで自動投入されるとある。
 つまり、人間は、洗濯するものはその洗濯機に投げ込めば、あとは一切を機会が洗って濯いで乾かしてくれて、その綺麗になったものを取り出すだけで良いわけなのだ。
 これまで有史以来、家事のうち、炊事、洗濯、掃除は昔から主婦に限らず家人の必須作業であったはずなのに、今や洗濯は、金とスペースさえあれば、人は一切解放されたということになる。
 掃除も床のゴミ掃きは自動でしてくれるルンバ?とかいう掃除機があるようだし、炊事も作るのはともかく食器を洗うのは全自動の食器洗い機もかなり普及しているらしい。※食事をつくるのも今は、出来合いの冷凍食品をレンジでチンしたり、スーパーやコンビニでおかずや弁当を買ってくるのが当たり前なのだろう。
 そうして人がそれまで時間かけてやらざる得なかった家事から次々解放されて、その余った時間、人はいったい何をしているのだろうか。
 男も女もそれだけ仕事して働いているとも思えないし、ほんとうに不思議でならない。

 ともあれ、あれこれ悩み迷った末、けっきょく新品の日立製の2槽式洗濯機を買いました。その報告の話はまずこれにてオシマイ。