宵闇迫れば悩みは果てなし2022年06月12日 08時02分52秒

★父と我のこれからのことなど

 足腰たたない、という言葉があるが、昨日は、父を朝、介護施設に何とか送り出したら、その後、家の雑用など済ませつつ、まさに青息吐息、日中も断続的に寝て、さらに夜も早く寝入ってしまった。
 ともかく腰が痛くて、ぎっくり腰ではないものの、たまった疲れと酷使で痛くて歩くこともしゃがむこともままならない。
 まさに足腰たたねえ~という状態となり本当にまいった。下手すると悪化させたらしばらくまた寝たきりとなってしまう。
 いろいろ書きたいことや報告したいこともあるのだが、けっきょくそんなで昨日は机に向かう時間も気力もなく、拙ブログ更新できず、先日の約束果たせず申し訳ありません。

 さて、宵闇迫れば~とは、ご存じの方は、フランク永井の唄う『君恋し』の唄い出しだとお分かりかと思う。
 我も、子供の頃から、魅惑の低音が唄うこのムード歌謡曲をよく聞き親しんできた。
 しかし、実はこの曲は元々は、二村貞一(ふたむらていいち)という、日本で最初のレコード歌手とされる人が昭和の初めに吹き込んだものがあって、戦後その曲をフランク永井がリバイバルヒットさせたものだ。
 我はこの二村という歌手を、まずは名前だけ色川武大の記す芸能随筆本で知り、やがて彼の戦前のSP盤を復刻したCDなどを買い集め、この歌手のファンとなってしまった。
 ※原曲は、もっとアップテンポの曲で、二村は独特の高音でカラッと唄い飛ばしている。

 宵闇せまれば 悩みは涯なし みだるる心に うつるは誰が影
君恋し 唇あせねど 涙はあふれて 今宵も更け行く
 唄声すぎゆき 足音ひびけど いずこにたずねん こころの面影 
君恋し おもいはみだれて 苦しき幾夜を 誰がため忍ばん
君恋し 唇あせねど 涙はあふれて 今宵も更け行く 今宵も更け行く 今宵も更け行く

 戦前のものであるから、御覧のとおり文体は文語調である。そして、うつるは誰が影、の部分も、「誰が」は、「たが」と読まねばならない。
 今の人は、皆、「誰」という字をとうぜん「だれ」と読んでそう発音しているが、戦前は濁らず「たれ、もしくは、た 」であり、有名な小説や映画の『誰がために鐘は鳴る』も「誰が」と読まず「たがために」と発音する。
 まあ、そんなことは言わずもがな、とお思いの方はエライしワカッテらっしゃる、わけだが、今の人は、そうしたことも知らない方も多いだろう。このうたからヒントに芸名を得た?大昔の兄弟漫才コンビ、「いとしこいし」のお二方も今では覚えている方も少ないかもしれない。

 余談はさておき、我はまさにこのところ、「宵闇迫れば悩みは果て無し」という気分に苛まれている。
 昔の切ない恋心をうたった俗な歌謡曲だと思えなくもないが、やはりこのうたには今も変わらぬ恋愛の真実、真理があるし、まさに「宵闇迫れば~」の部分は、切々、ひしひしと痛感するところがある。
 そう、今、自分もその夕暮れ時、宵闇が迫ってきた頃に立ち尽くしているからだ。
 本当にこのところ悩みは果てしない。※長くなりそうなので、もう一回書き足します。

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