日本のサヨク、危急存亡の夏(参院選)・前2022年07月08日 10時22分51秒

★わかる人にはわかる、という傲慢さをまず自ら省みて

 いよいよ2022年夏の参院選の投票日が近づいてきた。先にも書いたが、希望的観測は抜きに現実的、現状分析すると、自公と維新という改憲勢力が大幅に議席を伸ばし、我が平和憲法は、早晩「改正」させられてしまうと心から危惧している。
 我が住む東京都の場合、議席定数は、6もあるのだが、今までは、自民2、立憲2、公明と共産党が1づつという、振り分けができていた。
 が、今回はそこに、維新の他に、30数名も諸派、知名度の高いタレント候補も立候補してまったく従来の枠組みと異なり予想はできない状況となっている。
 だが、現時点で、支持率の高い与党自民の2議席は揺るがないし、創価学会という盤石の支持層を持つ公明党も間違いなく当確。そして知名度の高い立憲の現職は高位は難しくてもまず入る。
 そして台風の目は、このところ躍進中の、元は大阪の地方政党、極右維新が、先の衆院選の余勢もありやはり間違いなく当選するだろう。
 となると、もう既に5議席は確定してしまい、あとは、最後の議席を、共産の現職、立憲の新人、そしてれいわの代表、さらに有名タレント的作家、さらに何たらファーストと都知事が推す候補たちもがまさにシノギを削る闘いを繰り広げていることになる。

 思うのだが、いまの日本のサヨク人口というか、左翼政党を支持する人の割合は、総投票者数の四分の一、五分の一どころか、もっと低く、じっさいに投票に行かない人も含めれば、支持者は、10人に1人いるかいないかであろう。
 というわけで、東京では最後の1議席を、サヨク同士が相食む争いを繰り広げていると思える。
 そもそも、れいわの代表が、東京に立候補した段階で、サヨクの票には量的限界があるのだから、その少ない票を奪い合うだけのこととなるのは明白であった。
 いったいなんでこんな事態、状況となってしまったのか。今、暗澹たる思いの中で、自問している。
 我々の思想は間違いであったのか。
 いや、そもそもの間違いは、その思想的優位性を過信し、自らの正義を絶対視し、わかる人には、わかる、わからない人は(バカだから)仕方ない、ほっとけ、と、わからない人に対する丁寧な説明と「働きかけ」を怠ってきた傲慢さがまずそこにあったのでないか。

 我は、マルクスを少しだけかじった者として、多少は世の中の仕組みは理解しているつもりである。
 つまるところ、金持ちと貧乏人、資本家と労働者はいつの時代も存在して、その関係は常に変わらない。
 金持ちである資本家は政治的支配者層と結託して、自らの欲望、つまりより多く金を得るために、自民党などのパトロンとなり、支援する。そして自民党は、彼らのためになる政治を行う。肝心の国民は残念ながら二の次、三の次となる。
 資本家は常に労働者を搾取して、できるだけ安い賃金で、できるだけ長く働かせようとする。
 だからこそ、真に労働者の側に立つ政治、弱者、貧困層に対して手厚い政策を行う政党が求められる。
 サヨク政党とは当然そのために結成されたし、これまでもその立ち位置にいたはずだ。

 労働組合がそうした労働者の真の願いを代弁していた頃は良かったが、今日では、御用組合というべきか、会社内、企業のための組合=「連合」ばかりに変質し、そうした組合を支持基盤に持つ野党政党は、今や実質的に自民党とさえも「労使協調」路線をあからさまにとるようになった。
 だからこそ、真のサヨク政党がもっと伸びるべきだと思うのに、そうしたやはり労働組合に頼る立憲も、先の民主党政権の失敗を引きずって支持基盤を広げられないし、共産党は今も昔もアレルギーが強い。
 さらにれいわは、サヨク以前に無政府主義的であり、そのスタンドプレー、独断専行こそが真骨頂だと評価できなくもないが、この先さらなる広がりができるか?である。

 そしてさらにこのサヨクの危機、そこに追い打ちをかけたのが、この近年の国際情勢とコロナ禍である。
 強大なロシアと中国、そして独裁国家北朝鮮という専制主義国家、無法国家に囲まれた日本は、サヨクが誇る憲法九条を盾にどこまで持ちこたえられるのか、だ。
 ※もう2回ばかし続くと思います。

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