ピンチこそチャンス!2012年06月23日 10時04分11秒

★近況と雑感

 外は明るい曇り空。たぶん今日は雨は降らない。
 昨晩は国立から終電で帰ってきた。まだ昨日のライブの報告もしていないが、個人的にはようやく一段落した気分でいる。

 別項に書くが、じつは この数日家内でケガ人が出たので、連日立川の病院に通っていた。幸いその件は昨日の昼には落着したので夜のアリシアのライブに行けたのである。彼女とそのコンサートについては後ほどきちんと報告したい。

 昨日は平日であったのに、都内永田町では官邸を囲むように反原発の大きなデモがありなんと4万5千人もの参加者があったそうだ。大飯再稼動の独断決定以来、こうした反原発のアクションはさらに大きな高まりを見せている。今まで政治に無関心であった昔で言うノンポリ、活動家ではない一般市民の人たちも意識が高まっている。もはや今の時代、状況に全く無関心でお気楽に生きていける人はいないはずだ。
 何しろ低所得者こそ負担が大きい消費税増税も確定し、電気代も値上げして原発もまた動き出してしまえば、そのことと無関係な人などこの国には誰一人いない。ある意味、純粋芸術家、世相や社会の動きとは無関係に自分の好きな音楽だけをやっている人など立場がないように思えてしまう。
 少なくても私的には、この時代、激動している社会とは全く無関係の芸能、芸術には今はほとんど関心が向かない。むろん家ではBGM的に古典的カントリーやブルース、古い歌謡曲、フレンチポップスなどは常に流しているが、それは気分転換、リラックスのためであり、わざわざ外に行って、何のメッセージ性のないラブソングやたわいもないお笑いなどに耳を傾けている時間的余裕などない。いや、時間はあっても今の気分がそれをさせない。昨日もアリシアのコンサートがなければ何はさておきデモに参加していたはずだ。

 今、政治状況も含めて事態は大きく動いている。ディランのうたではないが、時代は変わっていく。ただ、果たして良い方向に向っているのかというとまた元来た道に逆戻り、逆コースしているようにも強く思える。消費税は民自公の三党だけの密室談合で何はさておきまずは増税ありきで決まってしまったし、原発推進派の人でさえ拙速さに不安を覚える大飯の再稼動も強行してしまった。けっきょく今のこの状況は、ときの権力者、つまり為政者たちと一般大衆、市民国民たちが思う思いや意思の乖離に尽きるかと思う。つまりモノゴトを決めるスイッチを持つ者と持たない者とのせめぎあいなのである。
 これが中世や北朝鮮のように、権力は貴族王族や世襲制の一族など特権階級だけのもので民衆は抗うことも彼らを批判することも引き摺り下ろすことも何一つできないという状況ではない。いちおう民主的選挙で、国民が選び政治を託した政治家たちがその国民の意思に背いて、国家の将来や国民生活のためだと偽って、自らに都合よく勝手な暴走をやっているのにすぎない。まあ、古今東西、ひとたび権力の側についた者は、その初心(マニフェスト)を忘れてすぐさまその権力維持と甘い蜜を啜るのに腐心するものであるが。

 政治のことはもう書かないと先日書いた。が、自分にとって、うたも音楽もブログも原発も政治こともすべて同じ俎上のことであり、まあ、古本商売は思想信条とは別個のビジネスとして置いておくとして、それ以外のことは生活も含めてすべては同一地平線に並んでいる。全てが渾然一体のまま動き出している。

 日本も世界も地球も、今は大変な時代なのだ。状況は決して良い方向に向かってはいない。しかし、昨日のコンサートで出演者たちもステージで語っていたが、ピンチのときこそチャンスなのは間違いない。つまり悪政がここまであからさまに白日の下に曝されればもう国民は騙されない。

 消費税大増税、そして原発再稼動、いろいろあったがここからがまた新たなスタート、仕切りなおしなのだと思っている。日本の大地も含め今全てが揺らぎ大きく動き出している。今気持ちは高揚している。絶望はしない。少なくとも自分にとっては良いことばかりが続いている。この拙ブログの読者の方々にも神のご加護を、幸多かれ。