インターネットはこの「文明」そのものを変えていく②2013年03月25日 22時49分17秒

★本を殺したのは、インターネットの世紀である。

 もう古本稼業はダメである。冒頭からぶっちゃけた話、もうこの業界に未来はないと断言する。

 昔はキセルを掃除・修繕する商売もあった。村には蹄鉄などを加工する鍛冶屋もいた。渡し舟の船頭も職掌であった。しかしもう今では見かけないどころかまず存在すらしていない。何故なら時代が変わり、そういう旧い生活文化は廃れ文明自体が発展発達したからである。単なる移り変わり流行というわけではない。消えたのはニーズがないからであり、その仕事を続けても利益が出ないので趣味としてはともかく職業として成り立たないからだ。
 残念無念だが、書店もそして古本屋もそうした「過去」の職業の一つとなっていく。何故なら本が売れないだけでなく電子書籍にとって代わられ紙の本がなくなっていくからだ。

 むろん「本」は未来永劫なくならない。ただそれはパソコンや携帯などモバイルの中での電子書籍=データファイルとして生き残っていく。現実のカタチある、紙に印刷された「本」はごく一部の専門書、美術書以外生産されなくなる。
 今携帯電話の市場というか、持ち出せる通信機器の世界ではスマートフォンが昨年は全体の70%を超えたときく。この数字はさらに上がってすぐにほとんど全てがスマホとなっていくことだろう。
 マス坊のように、携帯電話とは外で電話として使えればそれだけで十分、メールさえ使わない者としても、そんな電話は携帯ショップに行っても手に入らなくなる。実際今使っているやつも交換の電池の在庫がなく充電できなくなっていやでも使えなくなるのだ。これは時代の流れであり、個人がいくら抗っても衆寡敵せずどうしようもない。本も同じく消えていく。

 いっとき、誰が本を殺すのかという論議が話題になったが、今ならその答えは出ている。「時代」である。文明が発達すれば人間自体は変わらずとも文化や生活、それら用いる道具はいやでも変わっていく。そしてそれに携わる仕事も消えていく。それは仕方ない。
 では、ならば出版文化にかかわってきた者たちはそのときどうすべきなのか。映画がトーキーになったときの活弁士たちのように喰うために転身をはかるべきか。