若者よ、自らの手で政治を変えて行け2015年06月20日 04時49分47秒

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 よく、何事も喩えてとして「カエルを茹で殺し」の例が出される。
 カエルを茹でて殺すのなら、いきなり熱い湯の中、煮立った鍋の中には入れない。カエルは熱さに驚き慌てて鍋から飛び出して逃げてしまう。
 だからまずは、水から入れて、カエルを入れた鍋を火にかけて、じょじょに時間かけて熱くしていく。すると、カエルは逃げ出さず、いつしか熱くなった湯の中で茹で殺しにされてしまう。

 この「喩え」はそもそもその茹でたカエルをどうするのかが語られていないし目的もはっきしないが、じっさいその通りだと思える。いきなりだとうまくゆかない。時間かけて少しづつ気づかれないようやればうまく目的は達せられる。

 支配者層が今の日本人と日本の社会にやってきたやり口はこのカエルの茹で方と同じであった。
 戦後70年、鍋の温度は上下したけれど、けっきょくうまく国民を茹で殺しにすることに成功したと言えよう。いや、殺されはまだしていないが、鍋の中で今日本人は、ゆで上がる寸前で、ようやく熱湯の中で「騙されたかも」と気づき始めた。まあ、それもごく少数で、多くの国民はカエルと同じく、既にまんま茹で殺されてしまったようだが。

 まずマスコミをうまく手なづけ、テレビなどの「白痴化装置」で、メディアを使い国民の思考力を奪っていく。そしてじょじょに少しづつ鍋の温度を上げてきた。
 いきなりの「改悪」は抵抗があろうし、そもそもとにもかくにも選挙があり、その選挙で信任を得ないことには鍋をかけたガス台の火力を調節する料理人には選ばれない。
 この日本という国と国民をカエルを使った料理に喩えれば、その担当調理人はずっと自民党であった。そのコックは、一時期だけ席をはずして別のコックが調理台に立った。民主党である。
 しかし、あまりにその手腕はひどくめちゃくちゃで、期待されて調理台を任されたのに、かけていた鍋を途中で投げ出し自らトンズラしてしまった。
 そのとき実は既にかなり熱くなっていた鍋の中にいたカエル、国民は、また自民党シェフに戻ってきてほしいと願った。そして彼らは帰ってきて、この二年間で一気に火力を上げた。それが派遣法改正案と安保法制に至る数々の超「悪行」である。そのスピードにはさすがに鍋の中の国民も、こりゃ熱すぎるぞと気づき始めた。
 しかしそれも自業自得、じょじょに鍋の温度は上がってきていることに気づかなかったカエルが悪いのである。

 彼らの唯一の善行は、18歳に選挙権を引き下げたことだが、個人的にはそれすらも果たして本当に良いことか怪しく思うところもある。何故なら、今の若者こそ政治に無関心で、低年齢世代こそ選挙に行かないからだ。彼らに選挙権を与えてもあまり意味がないとすら考えてしまう。
 既に茹であがったカエルでいっぱいの鍋に、また新たにカエルを投げ入れていくイメージが浮かぶ。しかし・・・

 生涯を派遣労働に固定化してしまう新たな労働法は、、正社員となれるコネのある子弟を抱える裕福な支配者層とコネもキャリアも金も持たない貧困層とに日本社会を二分化するものだから、当然のことそれに不満を抱き異議を唱える者も多数出てこよう。
 その挙句が米国のように、一握りの富裕層とスラムに住む貧困層との完全な格差分離社会へとこの国を導いていくかはともかく、あちこちで軋轢を生み社会的「事件」も続発していくに違いない。

 若者よ、君たちにはまだ何の責任もない。こんな歪んだ息苦しい日本社会にしたのは団塊の世代をはじめとした大人たち全員の責任だ。しかし選挙で若者皆がNO,!を示せば煮たぎった鍋の温度も少しは下げられる。その鍋の中に投じられる前に、びょんと飛び出し、その調理人たちをあたふたさせろ。
 おとなしく鍋の中でじっと茹で殺しにされる愚を繰り返すな。おかしなことはおかしい、間違っていることは間違いだと意思を表明せよ。

 若者たちよ、選挙に行け。茹であがったカエルになるな。鍋の温度を下げろ。新たにもう茹で殺されるな。まだ間に合う。鍋から飛び出せ。