古民家修復のため土壁塗り体験に参加した話・お終い。2019年06月12日 20時38分01秒

★ともかく日々身体を使うこと、汗かく必要を痛感した。

 というわけで、ざっとだが、作業の手順も含めて、「土しっくい壁」というのが正しいのか、昔ながらの「土塗り壁」作業を体験して来た。
 じっさいに作業をしてみると存外コツも必要でタイヘンだし、泥をこねていく下地作りも含めて経験を重ねていくしかないことも痛感したが、ともかくノウハウは、頭では理解できた。そうかこうやって「塗っていく土」を作るのかと知り得たことは大きい。
 そして何よりも様々な出会いがあり、ずいぶん刺激を受けた。

 行ってわかったのは、今回の「塗り壁作業」は、非営利民間団体の「塗り壁隊」という人たちが、請け負ってやってることで、彼らは建築家のリーダー夫妻を中心に、こうした作業を20年も続けてきているとのことだった。
 その塗り壁隊のメンバーも不特定多数だが、自然と人体に安全な見地資材、土壁の普及を目的に、全国規模で活動を続けているとのことだった。その趣旨に大いに賛同したし、我も関わりをもって今後ともお付き合いしていきたいと強く思った。
 今回は、体験農家民宿なかやのオーナーが、前年に引き続き、彼らに作業を依頼したとのことで、今後も、古民家は常に手を入れることもあろうから、またの機会もあるかと思えた。
 天気は悪かったが、我が参加した二日目も、塗り壁隊の隊員以外にも、近所の人や聞きつけた若い夫婦などが参加して来てくれて、幼児も入れればおよそ20名もの人が入れ替わり立ち代わり来ていたように思える。
 じっさい、この地に、都会から「入植」してきた20代~30代で幼児を抱えた若い夫婦も手伝いに来ていて、彼らは自分たちで今、家を建てているとのことで、そうした若い人たちとの出会いは大いに刺激を受けた。
 このところ、我と付き合いのあるのは、同世代もしくは、さらに年上の高齢者ばかりだったから、自分の息子世代の若い人たちと会い話すのは久しぶりで新鮮だった。

 じっさいのところ作業したのは、3時間に満たないほどで、それもリーダーの説明を聴いたり眺めていた時間もあるから、ほとんど働いてはいないのだが、終えて庭先で皆でカレーライスの昼食をごちそうになって散会となって自らの家に戻ったらどっと疲れが出た。
 自分の体力のなさ、衰えをつくづく痛感した。
 どうしたものかと迷ったが、気合い入れ直して、増冨までまたさらに車走らせ、ラジウム鉱泉に浸かって温い湯の中で一時間そこら爆睡した。
 何とか立ち直って、また山道を事故らないようく下り、その晩は早く寝て、久しぶりに深く眠った。

 そして起きたら身体はいつもと違う。いつも続いている寝起きの怠さ、抜けない疲れが消えていた。そうか、こういうことか!と気づいた。

 我はこのところ、もう何年も汗をかくような肉体労働は何一つやっていない。知的な頭脳労働というのとは違い、パソコンに向かって検索したり、調べものしたりこうして書き物したりはするが、身体はほとんど使っていない。動かすのは指先だけで、後は買い物や犬の散歩で近所を歩くだけだ。汗かくような運動はしたことがない。

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