高田渡の命日にかけこみ亭で2021年04月16日 23時59分49秒

★懐かしい人たちと久々に会えた、が・・・

 あれこれあって、いまの自分は本当に薄情で、いちおうフェイスブックとかに登録はしていても、我の数少ないオトモダチ、つまりお仲間たちが、何かアップしようと、その通知が届いてもろくに確認もしないだけでなく、見たとしても「いいね!」とかレスポンスも返すこともなく、一切放擲して、ごくたまに自分の都合で身勝手にも我が企画などの宣伝告知だけしているわけで、まったくもって社会的に非常識と言うべきか心苦しく申し訳ない気もしている。

 こんな人間が、他の人様のこと、たとえ菅首相や、小池都知事のなさることとか、あれこれ批判したりとやかく物言いする資格があるのかと自問するが、今日、敬愛する高田渡の命日に、それに関係したイベントに参加して思い感じたこと等を書かせてもらう。
※でないともやもやして今晩は眠れない。

 高校生の頃から、吉祥寺の「武蔵野火薬庫・ぐゎらん堂」に出入りしていて、渡氏元より友部正人や、シバと、そこで出会い知った者として、今日のイベントは何とも物足りないというか、この表現が適切かわからないが、「片手落ち」であった。
 様々な事象が説明不足で、我ら年寄りはともかく、当時を知らない今の若い人たちにどれだけ伝わったのだろうか。
 オーナーの村瀬兄弟のこともきちんと語られなかったし、そこから、「のろ」とのつながりも、あの頃の吉祥寺のことも、のろの加藤氏ご当人がそこにいながら掘り下げが浅い気がしたのは我だけか。

 こうした企画こそ、かつてあった過ぎたときを、後の世に語り継ぐためにも大いに意義あると我も考えるし、そもそも我が今やっているライブ企画活動自体が、「昔語り」として、その頃、その時代、そこに誰がいたか、そのときどんなうたが流れていたか、ということを主題に、うたとしての場として「表現活動」を企画しているわけで、あえて言うが、いやはや何とも今日の企画は・・・物足りない気がした。
終始全てのツメが甘い、というか中途半端、企画者の立ち位置、目論見がよく見えない。渡氏の命日にかこつけて何がしたいのかよくわからない。
 むろん出られた方々、シンガーは皆さん素晴らしかった。この企画のおかげで久々に旧知の、我が敬愛するシンガーや、亡きライブハウスのろオーナー加藤氏にお会いできて本当に良かった、嬉しかった。そうしたお手配に感謝と共にご苦労様と労いたい。

 じっさい我に、人様の企画をあれこれ批判なり、とやかくいう資格があるのだろうか、ずっと今も自問している。何はともあれひとつの企画が、満席、盛況になれば、このコロナ禍、ヤボなことは言うな、であろう。
 が、ときにはダメなものはダメ、ときちんと誰がが言う、もしくは書き示すべきではないのか。我にその資格の有無はともかく。

 ならば、個人的には、自分なりにもう一度、あの頃、あの時代を、リアルタイムで生きて知る者として、ぐゎらん堂がどこにあったのか、そのビルは姿は変えても同じ場所に残っていることも含めて今の人たちにはっきり示し語り伝えたい。そこで何があったのか、と。どんな人たちが屯していたのかと。それも使命であろう。

 自分には、そうした店で知り合った恩人がたくさんいる。当時、実際にお付き合いしていた頃は、若くバカだったから、その人に対し有難くも「恩」ということがよくわからなかった。
 今老いて、年寄りになってその若き日の出会いを思い出し、ほんとうに彼らは「恩人」なのだとはっきりわかる。
 それは、まず何より、ぐゎらん堂の村瀬春樹氏、わが師・鈴木翁二、のろの加藤さん、京都の六曜社のオクノさん、偉大なる古川豪さん、詩人・有馬敲氏、御大中川五郎、そして両国フォークロアセンター国崎さん。もちろんぐゎらん堂で初めて観たシバも。&メーニーモアである。
 彼らと出会わねば、今の自分はなかった。本当に今の自分はここにいない。
 彼らがまだ健在のうちに、その偉大さをもっともっと世に知らしめたい。実の親に対してもだが、その「恩返し」しないで我も死ねようか。弟子は師を越えることは常にかなわないならば。

 我、マスダがまだ生きてこれからもやれることがあるとしたら、お世話になった方々への心からの恩返しだけなのである。
 恩、とは、つまるところ「愛」なのだ。愛を返していく。

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