普天間か辺野古、どらかを選べといういう「誤前提提示」2019年02月21日 17時12分58秒

★普天間も返還、新基地建設反対という「選択肢」はある

 誤前提提示と言う言葉をこのところ見かけるがご存知であろうか。「ごぜんていていじ」と読む。
 元々は心理学用語らしいが、昨今ではビジネス書などでも、相手をうまくこちら側に誘導するテクニックとして紹介されている。
 端的に言えば、他にも選択肢はあるのに二者択一で答えを求めることだ。結果として提示した側の思い通りになってしまう。

 例えば、お昼時などファミレスに入ったとする。店員から「本日の日替わりランチは、ハンバーグランチと本格ビーフカレーです。どちらもミニサラダとスープが付きます」と言われると、人は、「では、ハンバーグランチを」と答えてしまったりする。
 他にもメニューはたくさんあるはずで、スパゲッティの単品を頼んだってかまわないし、その他の選択肢もいくつかあるのだ。なのに、人間心理とは面白いもので、いきなり二つのうちどちらかを選べと乞われると、深く考えずにその二つのうち、そのとき何となくより強く求める方を迷わず選んでしまう。
 「あなたは犬派ですか、猫派ですか」という質問も同様で、犬や猫よりも鳥やハムスター、亀や熱帯魚が好きな人だってたくさんいる。しかし、人は「どらかというと猫かな」とか答えてしまう。結果として「街ゆく人100人に犬と猫どらかが好きか聞きました」という統計が出たとしてもその数字は正しいものではないのは言うまでもない。

 そう、そもそも提示する「前提」そのものに問題があるのである。女の子と何かのイベントで知り合って、その後に二人きりになったとき「さてと、これからどうする? お茶でも飲む?タイ料理でも食べる?」というのも同様で、「この近くに美味しいエスニック料理店があるんだ」と付け足せば、相手を迷うことなく思い通りにタイ料理店に誘えてうまくやれる、と手元の女子攻略本に記してある。
 実は彼女はそのまま帰宅したいとか、ほんとうは和食が食べたいはずでも、そうした相手の気持ちはまったく忖度しないで提示した択一の質問で誘導し、こちら側に従わせるテクニックである。
 しかもこれが巧妙なのは、相手は仕組まれたと気づくことなく自らそれを選んだと思わせてしまうことだ。他にもいくつも選択肢はあったはずなのに。

 前説明が長くなったが、今、沖縄県で、辺野古の新基地建設のため埋め立ての賛否を問う県民投票が告示され近く24日が投票日となっている。
 「埋め立て」について県民に、賛成、反対、「どらでもない」も加えて三択で問う住民投票であるが、実質、辺野古の新基地建設の賛否が問われていることは間違いない。
 我は米軍基地のごく近くに住んではいるが、この「県民投票」とは無関係であるし、何かできることも発言すべき立場にもない。が、一つだけ気になったことがある。一部のマスコミや「賛成派」の主張に、このまま「普天間基地の固定化容認」か「移設のため辺野古に新基地建設」かという二択が争点と記してあったからだ。
 それで思わず「誤前提提示」という言葉が頭に浮かんだのである。

 住宅地に在る危険な米軍普天間飛行場(それを言うなら横田基地も同様)を一刻も早く移設させるためには、果たして海を埋め立てて辺野古に新基地を建設するしかないのであろうか。
 民主党政権時には、「最低でも県外」という案が示されたように、他にも選択肢はないのだろうか。膨大な基地の県、沖縄の中で、基地をたらい回しにすることで、解決する問題なのか、だ。しかも新たに建設される新基地は強大で恒久的なものなのである。沖縄の負担軽減と呼べるのか。
 しかし一時グァム移転も話に上がったものの、国内に代替地はなく、結局沖縄の人たちの新基地建設反対の明確な民意は、国政選挙や知事選で何度も何度も示されたのにも関わらず無視されて今も辺野古の海には毎日土砂が投入されている。

 思うに、普天間基地返還と、その代替として新基地建設、しかも沖縄県内に必須と考えることはほんとうに正しいのであろうか。本来それはセットにすべきことではない。
 普天間の危険除去のためには、「辺野古が唯一」の選択肢というのは、安倍政権得意のまやかし、詭弁でしかない。
 沖縄に限らずこの日本国内に無数に米軍基地があるのは、日米安保条約があるからで、極端に言えば、その安保条約自体破棄、解消されれば、米軍基地はすべて不要なのである。
 それは夢物語であろうか。日本は北朝鮮の脅威が減ったので、国民は安心できた、故に米国トランプ大統領には、ノーベル平和賞を、と推薦した安倍首相ならば、周辺諸国の危機は去ったのだから、アメリカさんも日本からそろそろ退却してと言うのが筋ではないか。長い間ごくろうさん、まずは沖縄からじょじょに米軍基地は無くしていきますとトランプに言えば、彼は米国の負担軽減大歓迎と喜んで撤収してくれるのではないか。

 沖縄に限らない。ほんとうにこの国に、米軍基地が今も必要なのかを今一度日本人は考えるべき時が来ていると思う。核抑止力も同様で、今までは「あって然るべき」と考えていたものを、改めてほんとうにそれは今も必要か考えなおすときに来ている。

 普天間基地は本来今年2019年2月に変換される約束であった。その約束は守られず、政府は辺野古に新基地建設が唯一の解決策として民意を踏みにじり基地建設を強行していく。
 多くの沖縄の人たち同様、我も一日本人として求めるのは、普天間は即刻返還、そしてこれ以上新たな米軍基地はもういらない、埋め立て中止、ということだ。
 これ以上彼らに基地を押し付けてはならない。いや、今も米軍機が上空を飛び交う横田基地周辺の者としても、日本のどこにも戦争のための軍事基地はいらない、ということだ。

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