あの3.11から一年半2012年09月11日 18時16分22秒

★あらためてこの世は詐欺といかさまだと嘆息する。

 故山本夏彦翁は生前「世はいかさま」だとことあるごとに説いていた。つまりどんな商売にせよ政治によ表向きは綺麗ごとを言うが実はイカサマ、インチキ、詐欺の類なのだと。翁はそれこそが人の世の習いでありいたしかたないという諦観もあったと思うが、それにしても今の世、政治の世界はひどすぎないか。

 先日、東京新聞などが報じたところによると、今夏の猛暑でも関電は大飯原発を再稼動させなくてもこの夏の電力は十分足りていたことが明らかになった。節電はむろん奨励されることだが、野田首相や経済団体が語ったように、この夏を乗り切るのに何も大飯一つ再稼動しなくても十分に事足りたのである。つまり要するに、このままなし崩し的に原発は稼動できなくなり廃炉へと向かうことを怖れた国と関電ぐるみのイカサマ芝居であった。

 政治家という人種は常に国民の危機感・不安感を煽り、「このままだと日本の将来はどうなる、この国は大変なことになる!」と騒ぎたて、愚直な国民はそれを聞いてそうか、それならば仕方ないと政治家の言うことを真に受ける。先の消費税増税もそうだったし今度はTPP交渉参加もだろう。それが世界の流れで、そうしないと日本は破綻する、世界から取り残されるとヒステリックに叫ぶ。※税と社会保障の一体改革をうたったはずなのに、肝心の社会保障のほうは何一つ決めずなおざりにして増税だけがまず確定したのだからこれも世紀の大ペテンであろう。

 先日のNHKの特番では、被災地支援のための税金が実は被災地とはまったく関係ない地区の公共事業に投入されていたと報じていた。何のことはない、またいつもの無駄な公共事業でゼネコンが儲かるよう仕組まれた出来レースであった。福島などの被災地復興に使われるならと増税に甘んじた国民こそ良い面の皮である。政府、政治家、官僚たちは常にこうして今ある危機に乗じてあれこれ言い訳を作っては巧みに国民を騙し欺いていく。

 今日であの3.11から一年半。だが、今も故郷を追われて避難生活をしている方々は34万人。その人たちに政府、東電はきちんとした損害賠償もしていない。さらに憤るのは、全国の国民から送られた多くの善意の義捐金、数千億円もの金額はいったいどへ消えたのか。確かまだ20%程度しか配布されていないと以前報じられていたがそれからどうなったのか。全部配分されたとはどこにも報じていない。いったい誰の懐に入ってしまったのか。
 これこそ本当にイカサマ、詐欺ペテンの極致だと思う。

 そして・・・これを書くとまた狂信的正義漢から糾弾されるかもしれないが、そうした政治家たちの最後のイカサマは、大阪発の維新政党であろう。今の政治はダメだと徹底的にこき下ろし蓄積した国民の不満を吸収し政権に近づいていく。またそれを無見識にも持ち上げて彼らを日本の救世主のように報じるマスコミのあり方も異常である。
 前に、小泉首相が郵政改革を目玉に選挙に打って出たときも、旧弊勢力と新しい改革勢力との戦いだとマスコミは報じて国民はそれを信じて小泉たちを大勝させた。そして彼らが進めた構造改革路線。その結果が今日の自殺といじめに象徴される格差貧困社会の到来であり、先の見えない不景気であろう。あげくが最小貧困社会を目指すなどと民主のバカは言った。そう政権交代も一つの詐欺であったではないか。

 大阪の市長たちの政治勢力は何のことはない、また同様の詐欺であり、耳には心地良い威勢良いことを公約するが、それは実は国民のためにも何の改革にもなりはしない。それはファシズムに道を開くものであり国民は自由が奪われ子供はさらに学力を競うことを強いられる。国民は政府の監視下におかれ批判したり従わぬ者は非国民として弾圧されやがては逮捕拘禁されかねない。

 繰り返す、今度こそ騙されてはならない。今度また騙されて彼らに政権を与えたときはもう取り返しつかない。それほど彼らは危険なのだ。

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