中川五郎&スーマー@フォークロアセンター観覧記2012年09月22日 22時29分58秒

中川五郎とスーマー、うたうは「ミスター・ポージャングル」
★やはり特別な場所、フォークロアセンター。

 良いライブであった。噂のスーマーをついに観た。かねがねあちこちでお名前だけは聞いていて、どんな歌い手なのか興味は持っていた。今回、両国フォークロアセンターで、御大中川五郎氏と共演するとのことで、センター主宰の国崎氏も彼にはすごく期待し楽しみにしていると送られてきたチラシには記してあったので期待はいやが上に高まっていた。

 ただ、一切の下調べはしないでライブに臨んだので多分に不安もあった。今の人ならたぶんユーチューブなどの動画で検索して、ああこんな歌手かと確認の上でライブへ向かうのだろうけれど。だが、スーマーは期待に違わず、ユニークかつ歌心もある、予想していた以上にしっかりした歌い手であった。

 奇しくも五郎氏と同じく、バンジョーとギターの二本を交互に駆使するスタイルで、御大のほうは、ご存知六弦の、いわばバンジョーギターであるのに対して、スーマー氏は、最近では珍しい四弦バンジョーでその演奏法もユニークで、ある意味とても古く素朴で懐かしい気持ちにさせられた。※古いと言ってもオールドタイミーとは違い、アメリカの山地に住む元祖ヒルビリーとはこうしたものではないかと思えた。個人的には、バンジョーとは五弦でないと「本式」ではないのだと漠然と思っていた分、彼のスタイルは有り難い気がして好感を持った。自分も四弦なら始めてみたい。そう、これで良いのだ、である。

 それはギターでの弾き語りも同様で、ふと、昔自分が高校生の頃、吉祥寺のぐゎらん堂でこうしたスタイルのシンガーをよく聴いたなあと思い出された。さすがに国崎氏のお眼鏡にかなうシンガーだと得心した。まさにフォークロアセンター向きの歌い手で、来年初夏の隅田川フォークフェスにはぜひ登場してもらいたいと思う。そしてまた五郎氏と共演してほしい。

 ただ、今日のライブ、一つだけ残念なのは観客の入りがもう一つであったことだ。まあ、五郎氏もスーマー氏も二人ともこの連日、都内近郊で各々ライブが続いており、祭日の土曜日とはいえ、いや祭日だからこそ、他にフォークファンは流れてなかなか集客は難しいと嘆息せざるえない。
 だが、やはりここは特別な場所、1970年から42年も続く、フォークソングの聖地、両国フォークロアセンターなのだから、そのことを踏まえそこに中川五郎とスーマーという最良のカップリングを企画したのだから観客が少なかったことは実にもったいなく残念でならない。自分も国崎氏から届いたチラシは機会あるごとにあちこちのライブで撒いたのだが・・・。まあ今さらそのことをこぼしても仕方ない。

 特別な場所というのは、中川五郎氏にとってもフォークロアセンターは、彼が一番大好きな、若き日に最も影響を受けたピート・シーガーに縁のとても深いところだからで、昨年も国崎氏と五郎氏は二人して渡米し、老ピート・シーガー宅を訪問してきたという経緯がある。
 だからいつも決して構えることのない五郎氏はさらにリラックスしていて、ピート・シーガーとの出会いから今に至るまでのことを真摯に語ってくれ実に語りにも含蓄があった。自分にとってそうした話が聴けたことはうたにも増して収穫であった。その場に多くの観客がいなかっことだけが唯一心残りであるが、やはりフォークロアセンターとは、歌い手にとっても観客にとってもそして自分にとっても特別な場所なんだと改めて気づかされた晩であった。

 ぜひまた国崎氏にはこうしたフォークロアセンターにマッチした、しっかりとした真のフォークシンガーたちを招いてこれからもライブを企画してほしいとお願いする。自分も非力ながら応援していくつもりでいる。
 今日は何故か電車の連絡が悪く、行きも帰りも特快に乗れずおまけに特急の待ち合わせがあったりと片道1時間半、往復で移動だけで3時間以上かかったけれど、久々のフォークロアセンター、一つ目ギャラリーでの素晴らしい二人のライブが観れて今大満足である。本当に特別な場所での特別な良い晩であった。


 次に行かねばならないのは、西荻のみ亭でのさこ大介兄い久々のワンマンおじんブルースライブである。9月28日、乞うご期待!!メール転載しておく。↓

★9/28(金)さこ大介ソロ「おじんブルース」西荻窪「のみ亭」PM8時スタート(杉並区松庵3ー37ー20、03‐3332‐6708)JR西荻窪南口3分、\1500早い者勝ち!

コメント

_ スーマー ― 2012/09/24 17時39分33秒

先日はありがとうございました。
弾き語りを聴いて気に入ってもらえたようで嬉しいです。
フォークロアセンターも素敵な空間でした。
またお会いできる日を楽しみにしております。

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