父の命日に2023年09月14日 19時56分37秒

★一年が過ぎて

 今日、9月14日は、我が父の忌日、命日である。
 父は、昨年の今日、夕刻時に市内外れの病院で息を引き取った。
 病院から、危篤状態なのですぐに来てくれ、と携帯に電話があった。
 ちょうど市役所にいて、あれこれ税金とかの支払いの相談終えて外に出たところの我は、その電話を受けて、大慌てで家にも戻らず自転車でかけつけたのだった。
 ちょうど近くの工場の退社時刻でもあり、駅へと向かうその社員の群像とすれ違いながら夕陽を背にして病院に向かって我は走った。
 去年はもっと涼しく夕陽も長く伸びて爽やかな初秋の夕暮れだったと記憶する。今年は同時刻でもともかくまだ暑い。むっとして汗ばむほどだ。

 既に記したと思うが、我が着いたとき、看護師はたった今亡くなりましたと言ったが、父はまだかろうじて生きていて、意識はないものの、かすかな動きもあり、まだ温かい手を握り、不肖不徳の不良息子は泣きながらも悔いて詫び別れを告げることができた。

 それから一年。この一年は、物心ついてから半世紀どころか60年以上も生きてきて、未だ経験したことのない本当に辛く地獄のような辛い日々であった。
 7年前年前、母が、2016年に、癌で自宅で逝った時も、その後の一年は、意気消沈どころか呆然自失、最愛の母を失ったショックで、やはり何も手につかず、見るものすべて意味と色を失い、すべてにやる気を失ったが、それでもまだ生活だけは何とか続いていた。
 それは、父がまだ我に残されていたからで、90過ぎの父がまだ生きていたから、介護施設に通いながらもまだこの家で共に暮らしている限り、最低限の日常生活は維持しなければならなかったからだ。
 その父が、昨年の今日、コロナ関連死でついに母の元へと旅立ち、以降、我はこの家でついに一人暮らしとなった。そして全てが狂い崩れてしまったのだ。

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