また山梨、増冨へ、父も連れて行く2016年03月11日 13時05分33秒

★金泉閣の冬の特別格安プラン            アクセスランキング: 102位

 3.11である。いくつかの行動のお誘いも受けていたが、午後からまた山梨へ、増冨の温泉旅館に湯治に行っている母を迎えに父も乗せて行くことにした。
 母は、明日土曜の朝までの三泊四日の旅館滞在であったが、この9日水曜に連れて行って、我は日帰りで東京に戻り、一日おいてまたの山梨行である。正直しんどい。が、明日また日帰りで帰るより一泊でも向うに泊まったほうが楽なので、今日金曜から行くことにしたのだ。そして今回は、父も連れてである。

 母にとって夫である我が父も一緒だと、おちおちゆっくり湯治に励めない。我が父は認知症の多動性で、ともかく目が離せないからだ。しかも口うるさく不安神経症でもあるから、始終、何がない、あれは知らないかと周囲を巻き込んで大騒ぎしている。
 しかし、妻である我が母が不在だとその症状はさらに悪化して息子はもう我慢の限界となってしまうことと、母のいる旅館に母と一緒に一泊程度なら預けてもいいかと考え直し、後から連れていくことにした次第だ。
 その方が我も日帰りでなく古家に一泊でき、多少はゆっくりのんびりできる。
 本当は我もその旅館に泊まっての親子三人で久々の小旅行にすることもできなくはない。が、老いた犬たちもいるので、一晩でもほったらかしにもできない。仕方なく、父だけこの金曜から母のいる旅館に連れて行き一泊させ、我は犬たちと古民家泊して明日の昼頃また旅館に迎えに行き、そのまま東京に戻ることにしたのだ。

 その旅館だが、増冨ラジウム温泉峡でも老舗の金泉閣では、この三月まで特別に冬季の特別価格で泊まれる格安キャンペーン中であった。二泊以上の連泊すると、一泊が6千円ちょっとなる。むろん朝晩二食しっかり本格的食事も付いてだ。
 いまどき民宿だって六千円のところは少ないかと思うが、普段のシーズンだと最低でも八千円以上する宿泊代がこの冬季、しかも正月のあとの一番寒い季節は客が少ないこともあって特別に下げての大奉仕である。
 実は、当初はその辺りの老舗温泉旅館はかなり値段が高いと聞いていたから、そこの自炊施設もある別棟に泊まる予定であった。が、電話で尋ねたところ、今は特別に格安で泊まれるキャンペーン期間中だと知り、ならばそんな値段で食事も付くならば、と即決した次第。
 じっさいその料理もかなり凝った田舎料理だとのことで、久々に夫婦水入らずでの一泊となればと父も後から連れていくことにしたのだ。

 その金泉閣へは、我も到着したときに母の荷物持って中へ入ったが、玄関にある薪ストーブといい、熊のはく製といい、古びたたたずまいといい、いかにも秘湯の老舗の温泉旅館という味わいが溢れていて、思わず何故か「つげ義春!」と叫んでしまった。
 すべてが鄙びて古めかしくそしてともかく落ち着けて居心地が良い。朝7時には、仲居さんが部屋の戸を開けて入ってきて嫌でもお茶を入れ替えるから起こされてしまう。そして食事前からと食後の入浴、ぶらぶら近くの温泉街歩いて軽く昼食をとってから、また入浴、そしてその合間に昼寝、夕食後にまた入浴という、まさにひたすら風呂に入り出された美味しい田舎料理を食べるだけの連泊、これならばどんな病気もしだいに治ってしまうことであろう。

 窓からは真下を流れる渓谷が見下ろせ、残雪があちこちに残っている。こんなところに泊まっていたら、我でも一週間で川端康成的小説が何本も書けるなあと思いました。
 来年の冬、それまで母も父も無事であらば、ぜひまた今度は親子三人でここを訪れたいと心に誓った。金泉閣さん良い旅館でした。

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