オクノ修&前野健太 at.下北沢ラ・カーニャ2011年06月15日 23時42分08秒

★久々の京都のオクノさんの東京ライブは超満員でした。

 何としても日付が変わる前に家に戻りたいと思っていたので、コンサートが終わり打ち上げにも参加したくもあったが、オクノさんと握手と別れの挨拶して慌てて下北の駅へと向かった。10時をやや回っていた。足が痛く早くは歩けない。

 さいわい井の頭線は急行がすぐ来て、終点吉祥寺でも来た電車は青梅行きですごく連絡良く、11時半頃には家に戻ってこれた。久々のオクノさんの東京でのライブ。先に登場した前野健太も予想以上に良い出来で面白く、上り調子にある人の勢いを強く感じたし、観客のノリはもう一つの感はあったが、オクノさんはもちろんやはり素晴らしく十二分にそのシンプルにして豊かな音楽世界を堪能できた。帰り道、ずっと彼の音楽が脳内を鳴り響いていたことは言うまでもない。行けて会えてよかった。

 うたの職人。オクノ修とはつくづく職人的なうたうたいだと思った。職人芸的なシンガーはイサト氏他何人も思い浮かぶが、職人であるうたうたいとはおそらく彼しかいない。ご存知であろうが、なぜなら彼は本業は珈琲店のマスターなのである。いや喫茶店が本業とか本職であって、フォークシンガーがバイトだとか片手間だという意味ではない。ただ、基本的に彼はほぼ毎日いつも京都の六曜社珈琲店地階の店でお客さんを相手にもくもくと珈琲を淹れている。そしてお店がお休みの日、定休日である水曜日にはこうして愛用のギターを手にしてうたうたいとして活動しているのだ。
 増坊はもう何年も前、故若林純夫さんの奥さんから若林さんと親しかったオクノさんという人のことを教えてもらい京都のその喫茶店を訪れ彼を知ることとなった。恥ずかしい話、そのときは彼が絶大な人気あるシンガーでもあることを知らなかった。気さくな喫茶店のマスターは、実は高田渡の弟子であり、素晴らしいソングライターであり、卓越したギターテクニックを持ち人の心に染み入る孤高のうたうたいとして他のシンガーからも深く敬愛され知る人ぞ知る存在であったのだ。初めて聴いた彼の歌は衝撃的であった。いっぺんに魅了されファンになった。そして京都に行くたびに挨拶がてら六曜社に顔を出すこととなる。