大介バンド、甲府「桜座」ツアーに参加してきた・終わりに2019年06月29日 23時04分50秒

★いま、同時代に、さこ大介がいる幸福

 我もこのところだいぶ老化というか、呆けが進んできて、昔のことはともかく、この10年ぐらい最近の記憶がだいぶ曖昧になってきている。
 数年前のことだと思ってたら早や10年も過ぎていたり、起こったこと、したことの順序、脈絡が前後したり混乱してどうにもはっきりしないことや思い出せないことも多い。
 御大さこ大介さんといったいどこでいつ知り合って懇意にお付き合いして頂けるようになったのか、今回、山梨へ同行してはたと記憶をたどってみたのだが、どうにも思い出せない。

 のみ亭とかで岡大介から彼の話、「還暦デビュー」したシンガーがいることは聞いた記憶はあるが、岡君から直に紹介受けたことはないとはっきり断言できるし、その前に、大阪春一で、「大介バンド」として登場してきたときのことのほうが撮った写真などに残っているのではっきりしている。
 傍らにいた「雲遊天下」誌の村元さん(かつてプガジャ出していた人)が、「大きなうたを唄うなあ~」と感嘆していたことを思い出す。

 いずれにせよ、さこさんは、還暦・定年までカタギの勤め人の傍ら、アマチュアとして大阪などで音楽活動を若いころから続けていて、憂歌団など一部のブルース系プロシンガーたちの間では、その「実力」は早くから高く評価されていた。素晴らしい楽曲をつくり、凄く渋いノドで唄う本格派としてまさにミュージシャンズ・ミュージシャンであり、伝説かつ噂の通のシンガーであった。
 そして定年後、本格的に音楽活動に本腰を入れはじめて、CDデビュー、「還暦デビュー」したすごいシンガーとしてかなり話題になったと記憶する。
 ただ、我はどの時点で、彼と親しくなり、拙宅無頼庵まで遊びに来て頂くような関係になったのか、何ともはっきりしない。
 が、ともかく還暦デビューの頃から早や10年はとうに過ぎ、その間、かなりひんぱんに、彼のライブは見て来たし、我がもちかけ企画して実現したライブもあったかと思う。観た回数では、中川五郎に並ぶかもしれない。
 さこさんは、地元の友人や、某大学のジャズ研出身の方たちと、自らの名を冠した「大介バンド」として活動していて、我も何回かそのバンドとしてのステージを観たことがある。
 しかし、バンドでの彼は、他のメンバーに気を使い、得意の長饒舌の曲解説も控えめとなり、10年ぐらい前に地元のイベントで観たライブでは、演奏はともかく何か中途半端な感じで、さくさく次々曲を演奏するだけに終わってしまい、アマチュアの発表会というイメージが残った。そのときのメンツは、ボーカルの大介さんに、バックは、ピアノ、エレキギター、エレキベース、ドラムス、トランペット、それに女性コーラス陣という大編成である。
 以後、ときおり多人数のフルメンバーでのコンサートやツアーなどもあったしお誘いも受けたが、我はそうした形態よりも、さこさん本人のギターにベース、ピアノだけのトリオ編成や、さこさんに+他の楽器が絡むシンプルな編成のほうが彼も自由気ままに伸び伸び歌えるとのことで、ソロ活動中心にお付き合いするようになった。
 バンド活動を否定する気は毛頭ないが、さこ大介はギター1本でもしっかり自らの素晴らしい音楽世界を表現できる達人であり、できるだけシンプルなスタイルのほうが、いぶし銀のノドに相応しいように何となく思っていた。しかし今回の甲府桜座の大介バンドを従えてのステージには心底感心させられ良い意味で驚かされた。

 バンドを従えて、と書いたが、それは正しくない。大介バンドはさこ大介という稀有なボーカリストを抱くジャズ系スインギーな楽団として、実にたっしゃなプロ集団であった。
 そう、ブルーノート東京のステージに出ていてもちっともおかしくない。本格派の超絶プロミュージシャンたちにいつしか成長していたのだ。
 まずドランペットが、件の斉藤さんが抜けて、今回新たな方に変わっていて、サックスからフルートまで実にムーディーかつ巧みに奏でていたいたし、ギターも以前観てた若い人とは変わってしっかり超絶プレイを聴かせてくれたし、ドラムス、ベース共に控えめながらも的確さは変わらず、そこに、ピアノのうっちゃんの無頼かつ自在なリズムが刻まれ、さらに女性ボーカル陣が大介さんのボーカルに絡み花を添えている。
 一言でいえば、しっかり大人のバンドであった。実にアダルト本格派で、スインギーであった。今回の楽曲のせいもあろうが、六本木のジャズクラブのような雰囲気がそこにあった。心から感嘆し感心させられた。
 いま、現在、大介バンドほどの実力をほこるバンドが他にあるだろうか。さこ大介という天才シンガーソングライター、ブルースボースリストを盛り立て、かつそれぞれの楽器の持ち味もしっかり示せるバンドが。

 さこ大介復活と記した。が、先のことはわからない。彼はこれからこれまでの活動の集大成となるような、彼自身の日本語詞でのカバァーソング中心のアルバムにとりかかるとのこと。実に楽しみでならない。
おそらく今回の甲府でのステージの延長線上のものになろう。ジャージーかつアダルト、そしてスインギー。
 これからもさこ大介には目が離せない。

 いろいろ今回のツアーに参加するには当日朝までトラブルがあって大変だったが、向うで旧知の仲間たちと出会い、ライブも含めて素晴らしい時間を共に過ごせて夢のようであった。
 我は残念ながら所用と連れて行った犬も体調が良くなかったため、翌日のツアーオプションのバーベキューは不参加と辞退してしまったが、何はともあれ行けて大介さんと大介バンドの活躍が確認でき本当に良かった。良い気分転換にもなったし、皆さんから元気を頂いた。今は、ただ大介バンドと同行の皆さまにただただ感謝である。
 良い優れた本物の音楽こそ人を癒し勇気づけ何より楽しませ元気づけることを今回しっかり確認できた。
 さこさん一日も長くお元気で、我もだがお互いお酒は控えましょう!!

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