続・真夜中の台風と一過の猛暑2019年09月11日 09時15分17秒

★迷える子羊は飼い主の心知らず

 真夜中の台風襲来。外の吹き荒れる雨風の音で不安な一夜を過ごした。
 が、外が白み始めたらしだいに風雨は収まってきて、午前6時頃には静かになった。台風は通り過ぎたようだ。
 外に出て、被害を確認してみると、我家は樹々が多いので、庭も道も一面に吹き荒れる強風で落とされた葉や小枝が散乱していたが。特に松の古い葉がものすごく落ちている。
 しかしそうした落葉や小枝以外の被害は何もなく、何かが壊されたり飛ばされたものなどはなくてほっと安堵した。
 他地域の状況は不明だが、多摩地区に関しては、昨年の台風のほうが被害は大きかった。近くのラーメン屋の屋根に掛かっていた看板が落下したりかなりの数の街路樹が倒されたりしていた。今回はそうした目に入る被害はどこもないようだった。しかし、子猫たちはどうしたのだろう。

 西から東側へ強風は吹き荒れたから、東側の隣家の前の道に散乱した落葉などを早朝から我は掃き集めていた。
 と、見ると母猫がニャーニャー鳴いて出て来て、子猫の鈴の音がしたと思ったらクロスケが隣家の車の下から出て来た。無事だった!と安堵した。
 しかし、呼んで捕まえようとしてもコーフンしてるのか逃げ回ってちっとも捕まらない。そうこうしているうちに、隣家の人たちも出て来たので親子はまた姿を消してしまった。仕方ないといったん諦めた。ともかく無事だと確認はできたから良しとしよう。

 台風一過のその日、朝のうちは曇って涼しかったが、しだいに晴れてきてとたんに暑くなった。
 我は、ほとんど寝てなかったので、どっと疲れが出て、子猫も無事だと確認できたこともあり一仕事終えたら倒れ込むように深く寝てしまった。
 目覚めたのは午後2時だった。外は明るく静かに晴れて真夏日となっいた。少しだけ開け放したから玄関戸の隙間から午後の強い陽射しが射しこんでいる。しかし親も子猫も帰って来てない。
 このまま野良として生きていく道を選んでも仕方ないか、と思い半ば諦めようとして、いったん戸を閉めた。
 が、3時前、外で親猫の声がしたので、戸を開けたら、母猫と子猫のクロスケが一緒に玄関前にいるではないか!
 戸を開けたら、まずは親が入って来て、少しクロスケは怯えて躊躇っていたが、後を追い家の中に入った。すぐに戸を閉めて深い溜息をつき安堵した。やれやれである。心配かけやがって、だ。

 聖書には、ナザレのイエスが説く、迷える子羊の喩えがいくつもある。たくさんの羊を飼っていても、一匹が行方不明になれば羊飼いは必死に探し回るだろうし、みつけたときにはどれほど喜ぶか、と。また「神の子羊」という表現も多々出て来る。また、自らを善き羊飼いだと自称もしている。
 羊ではなく猫ではあるが、神と羊の関係は、猫と飼主との関係に比するものがあるかと今回の騒動で考えさせられた。

 猫たちは勝手に生まれて来て、自らは好き勝手に生きていると思っている。じっさい、今はまだ「飼主」の存在などよく理解していないし、飼主無しで生きていけると思っている。だから嵐の夜であっても無謀にも外に出てしまう。
 我ら人間も実は同様に、自分たちだけで何でもできると怖れ知らずに欲望のおもむくまま好き勝手なことをしている。
 しかし、そのツケがこのところ地球各地で表だって出ている。地球温暖化による記録的猛暑や旱魃、突然の豪雨、洪水、さらには海洋汚染まで、環境破壊全ては人間の欲望と過信が招いたことではないのか。
 神をも恐れず、という言葉があるが、猫たちは飼主=主人がいて、飼主に生かされていることに気づくことがないように、人もまた真の主人がいることを知らないからこれだけ好き勝手な無謀なことができるのである。
 猫の飼い主、我は数多の猫たちのことのみならず、逃げた一匹も深く案じて探し回ったように、人間の「主人」=神も常に我々のことを深く案じ、その愚かな所業に心痛めているはずではないか。
 何であれ、全ては自由意志であり自己責任でもある。しかし、だからといって何をしても許されると思うべきではない。

 我はわれを 呼ぶ「声」にもっと耳を傾けねばと今さらながら深く思う。そう、誰もが、目に見える「警告」から、その声にまず気づかねばならない。
 残念ながら、世界の多くの政治家、特に国家の指導者こそその「警告」に耳を傾けず、目先の欲に目が曇っている。アメリカ然りブラジル然り、中国もまた、そしてこの国も。
 世界の終わりの破滅時計はいよいよ秒刻みとなって来た。

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