亡き人が繋いでくれた縁~ありがとう一潮さん2015年04月03日 06時04分39秒

★こんな我を信じ求めてくれる人がまだいる       アクセスランキング: 222位

 高坂一潮さんが亡くなって今年で4年となる。あの大震災の年、何年もの長い闘病の末、震災の直後に、まるで犠牲者たちを追うように彼もまた旅立ったのであった。不慮に命を絶たれた多くの人たちの魂を癒すために一潮さんもうたを携えあの世に出向いたのかもしれない。津波に襲われ破壊尽くされた青森の灰色の海岸線に彼のうたが流れている心象風景を長い間イメージしていた。
 
 このところ気がつくとずっと彼のことを考えている。むろん先だってかけこみ亭で追悼のイベントが今年もあったからだが、彼に関して拙ブログにも問い合わせなどが続き、希望者にCDを売ったり、縁ある方に近く会うことともなった。

 生前たった一度きり、それも谷保のかけこみ亭でのイベントライブで初めて知った程度の関わりの人とこれほど深いつながりができるとは実に奇縁だと不思議でならない。あの世で彼と会ってもおそらく向こうはこちらのことなど覚えていないはずだ。
 その程度の関係でしかなかったはずなのに、今は気がつくと頭の中は彼のうたが常に流れている。先日も電話でよしだよしこさんと話したが、彼女も語っていたが本当にすごい人だったんだとつくづく思う。今も圧倒されっぱなしだ。   

 そもそもの関わりの発端は、敬愛する中川五郎氏が彼のうた「だびよんの鳥」をうたい継いでくれていたからだが、当ブログに一潮さんのことを書いたことで、彼を知る方々から連絡が届いたことによる。
 先にも記したが、このブログ、時にトラブルの種となることも多々あるが、何の気なしに偶然意図せず書いた記事が波紋を呼び、故林美雄TBSアナウンサー顕彰のファンクラブがこのブログが奇縁で立ち上がったり、良いことも多々起きたかと信じたい。マスダがすることは人様に迷惑かける悪いことばかりでないと。

 一潮さんとの関わりも、自ら望み企ててのことではまったくない。彼のことを知るファンや親交あった方々が、検索などで偶然訪れ連絡を頂き、こちらも応じていつしか深入りし彼のことと音楽を知り、認識を深め彼の死後遅れてのファンになったようなものなのだ。
 正直まったく意図しないままこんな風に今に至っている。これもまた神の計らいであり、神の恵み、御心、みわざなのだとつくづく思う。いや、あの世から故人の計らい、遺された思いが人を動かしているのかとも思える。

 今年はかなわなかったが、来年の今頃には、かけこみ亭で「高坂一潮のうたを縁あるミュージシャンたちがうたう」ライブイベントを決行したいと改めて考えている。うまくすれば象さんクロちゃん夫婦のように「皆で一潮をうたう」CDアルバムも出せるかもしれない。
 夢はあれこれ膨らむ。昨年の秋からずっと凹んでいた気分もこのところの一潮さんとのことで立ち直った。すごい人だとつくづく思う。うたの力と共に亡き人の魅力であろう。

 自らがしでかした結末だが、もう誰からも相手にされないような気分でいた。が、一潮さんを通して、まだこんな我を信じて求めもしてくれる人たちと出会えた。本当に有難い。新たに出会った人たちをも失望させることのないようがんばってやっていこう。
 もう一度チャンスをまた与えられた気がしている。