甘利氏疑惑で閣僚辞任、全てが甘いバカバカバカ2016年01月28日 22時08分12秒

★やましいことがないのなら何故辞任するのか、マスコミは何故もっと突っ込んで報道しないのか

 日本の政治とそれを報じる大新聞などマスコミはバカバカバカ大馬鹿である。我もバカだが、本当に今回の騒動には呆れ果てた。バカでも呆れるバカの極みとしか言いようがない。
 ともかく全てが甘い。甘利氏の会見、こんな言い訳や理屈でどうして納得でき許されるのか。
 一週刊誌の記事で疑惑を報じられ党や内閣にご迷惑をおかけし、政治家としての矜持(プライド)が許さないから閣僚を辞任するなんて聞いたことがない。
 ならばその疑惑を晴らすべく、辞任などせずとことん報じた文春誌と争えば良いではないか。それもせず政治家としての矜持云々言い立てて、このままだと政権の足を引っ張るから、迷惑かけるのでやめると言うのはまったく理解できない。いったい疑惑はじっさいに事実なのか、それとも誤報やデマの類なのかそれがまず知りたい。

 その一番大事なことについては、実にアイマイで何もはっきりとわからない。辞任を認めた安倍首相もいったい何で辞任させるのかそれすらも語っていない。当人が潔白だと言い、その信憑性高いと思うのなら慰留すべきではないのか。あるいは厳しく問い糾し辞任でなく更迭すべきではないのか。
 そうせずに疑惑がもたれたこと、その疑惑とは何なのかも一切語りも答えもせず、トカゲのしっぽ切りのように、彼が辞任したので一件落着、政治に停滞は許されないと、もう解決したことのようにこの件の幕引きを済まそうとしてもそれこそ納得できやしない。

 また記者会見でのマスコミの質問も実に甘くイライラさせられた。そもそも甘利氏は謀略に陥った被害者なのであろうか。うっかり接客した相手が置いていった虎屋の羊羹の包みを開けたら50万円だかの現金が入っていたら、普通の人なら政治家であろうとなかろうと即問い直し返却すべきはずであろう。何故ならそんな変な怪しい金の渡し方はまず賄賂だと誰でも感じとれるからだ。実際その通りならばまるで時代劇の世界である。
 その金を後で政治献金として適切に処理したなんて常識的に考えて絶対にありえない。また、秘書が受け取った500万のうち300万かを秘書が「誘惑に負けて」私的に使ってしまったなんて言い草は茶番の極みであろう。そんな言い訳が成り立つならまずその秘書を告訴し被害届を出して厳しく糾弾せねばならない。今回の疑惑騒動はその程度の、秘書がうっかりしでかした使い込みレベルの問題なのだろうか。甘利氏はその監督責任だけで念願のTPP調印を目前に辞めたのか。たかが一週刊誌の記事ではないか。これは建設会社との間で政治家が口利いた斡旋収賄なのか、それとも謀略事件なのか。この事件は大臣辞職程度で済むことなのか。全てが甘く曖昧なままだ。

 甘利氏は会見で、政治家は怪しい人物も含めていろんな人間と会わざる得ないからこうした事件は絶対に防ぎようはないとあたかも被害者面である。そしてそんな言い草を、ただ、はあ、そうですか、大変ですねえと大人しく拝聴しているマスコミ記者もどうかしている。すべてが甘い。バカバカバカ大馬鹿である。心底あきれ果てた。

 隔靴掻痒という言葉がある。足が痒い時、靴のまま掻いてもかゆいのは治まらない。今回の騒動、甘利氏の疑惑釈明会見自体もだが、それをただ唯唯諾諾と拝聴、厳しく突っ込み問うことのない報道陣、また会見を無批判に淡々と報じるメディアに対して、まさに隔靴掻痒の感を強く持つ。
 甘利氏もバカだが、大新聞やテレビなど報道機関ももっとバカである。甘利氏辞任という「大事件」のみ大きく報じて、その裏にある「疑惑の真相」については何一つ突っ込んで報道しない。どうしてあんな言い訳でそのまま済ましてしまうのか。昔の記者ならもっと厳しく糾弾していたはずだ。
 疑惑の人が疑惑持たれて政権運営に迷惑かけた故大臣を辞任して、新たに石原氏が代わってこれで一件落着だとするのなら、日本に政治家も、いや議会政治もマスメディアも何も必要ない。
 これは自公政治だけの問題でない。日本の現代政治のみならず、これは日本の社会、日本人そのものがここまでバカになってしまったという如実な証明なのである。

 問題の根幹がはっきり理解できていない。問題は「政局」以前に、「真実」は何かだろう。「疑惑」と「辞任」の関係が問われていない。そもそも何が問題とされているのかも理解できていない。それが大の大人の政治家やマスコミ記者なのだ。本当にバカらしくなった。こんなバカたちが、TPPでバカの上塗りをやろうとしているのである。
 今の日本に政治のかじ取りを任せられる政治家がいるのであろうか。彼らに知性は求めない。せめて人として当たり前の理性を望む。