それはカッコが悪いけど2014年11月03日 21時32分11秒

中川五郎 @W・サルーン10月
★今いちばん唄いたいうた  アクセスランキング: 67位
           
 先日のこと、青梅線河辺駅前のライブハウス「W・サルーン」で、今年1年間、月一恒例で企画されている「月刊 中川五郎」というライブの中で、その五郎氏が、「今頃になって急に唄いたくなった昔のうた」といってうたったうたがこれであった。以下その歌詞を記す。

座り込みをするのや デモをするのはカッコがわるい
    もっとカッコいいやり方が 他にあるかもしれないよ
それはカッコがわるいよと 君は何度も言うけれど
   行動しなければ 始まらなーい そうさ 始まらなーい そうさ

    人ごみで叫んだり うたうのはカッコがわるい
もっとカッコいいやり方が 他にあるかもしれないよ
それはカッコがわるいよと 君は何度も言うけれど
声に出さなきゃ 始まらなーい そうさ 始まらなーい そうさ

    胸にゼッケン貼り付けて 街を歩くのは カッコがわるい
もっとカッコいいやり方が 他にあるかもしれないよ
それはカッコがわるいよと 君は何度も言うけれど
行動しなければ 始まらなーい そうさ 始まらなーい そうさ

 以下もっと続くし、聴きとったものなので歌詞は正確でないかもしれない。が、ある時代を過ごした人にとってはかなり懐かしいうただと思う。

 今でも岡林の「友よ」とか風船の「遠い世界に」などは日本のフォークのスタンダード中、皆でシングアウトする曲としてよく唄われるであろうし今の人にも知られているはずだ。だが、この曲は、不思議なほど最近は唄われないし聞かれない。

 そして不明を恥じるが、もともとはいったい誰が作り誰が唄っていたのか正確なところは思い出せないし調べてもまだよくわからない。ただ、子供の頃、新宿のフォークゲリラたちの間でもよく唄われていたと記憶するし、じっさい自分も一緒に唄ったことがあるとても懐かしいうただ。単純かつ耳に残るキャッチなメロディとシンプルなコード進行、そして何よりも自由に歌詞を付け加えることもできる。五郎氏はこの日はヘイトスピーチに関して新たに歌詞を加えてこう結んでいた。

 それはカッコがわるいよと 君は何度も言うけれど
 ぼくらの町で憎しみの スピーチ溢れているのに
 まるで聞かないふりをして ずっと黙り込んでいる
 きみらのほうがカッコわるい そうさ カッコわるい そうさ
 
 こんな曲があったことをずっと忘れていたが、五郎氏が突然唄ってくれたおかげで、ああ!!と久々に思い出した。フォークキャンパーズでもやっていたのではないか。懐かしいだけでなく実に時節にかなった名曲だと思うがどうだろう。こんな時代だからこそ今再びもっと唄われるべきではないか。

 で、気にいって以後、それからは自分もまたウチに来てくれたシンガーたち、もっと後の世代の、その頃まだ生まれてもいなかった、みほこんたちにも唄って聞かせてはこのうたを知ってもらっている。彼女も気に入ってくれたようだ。そして若い世代もこれから歌い継いでくれるかもしれない。

 考えてみれば、あの学生運動や反米闘争の時代、こうして何がカッコいいのか、何がカッコ悪いのかとよく若者たちは熱く討論していた。
 そしてそれをそのままうたにしたのが、この曲で、実に青臭く今聞くと気恥ずかしい気もするけれど、今のような時代だからこそまた唄う価値、意味があるような気がしている。※あの頃、早川義夫氏にも「かっこいいことはなんてかっこわるいことなんだろう」という趣旨の曲がありましたね。

 そう、原発反対叫んでデモに行くのはカッコがわるい、もっとカッコいいやり方が他にあるかもしれないよ、きみはカッコがわるいよとぼくらに何度も言うけれど、行動しなければ、声に出さなけりゃ始まらなーい のである。

 五郎氏のライブではこれから常にリクエストして唄ってもらいたい。また、拙いながらもマス坊にも言って頂ければどんなうただか演ってみせます。まあ、今はもっとカッコいいやり方、ユーチュブにでもそのライブ映像をアップすれば即誰もがアクセスできてっとり早いのだろうが。

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