第三極とは第三自民党である。誰が期待する?2012年11月05日 21時52分51秒

★八十歳の老人の役割は・・・

 どうやら風邪のひき始めらしく、調子が悪かったのもそのせいかと思う。夜更かしせず早めに寝て安静にしていたので本格化せずにすみそうだ。それにしても寒くなった。

 さて、都政を投げ出した暴走老人が音頭をとって大阪の市長らと民主、自民に対抗する第三極なる新勢力の結集を図ってあれこれ企らんでいると報道されている。早くも次期衆院選で100議席を獲得すると宣言して老人の夢は膨らむ一方である。

 それにしても八十歳の老人にこの国の政治を期待する人がいるとしたらそれはあまりにも情けない政治状況ではないか。自分も含めて周囲には誰一人彼らに期待も希望を託す人は当然ながらいない。もし、彼ら第三極なる輩が政権をとったとしてもそれは自民党から民主党へなったときよりもさらにひどい、変わり映えしないどころかより最悪な状況へ内政も外交も陥るであろう。彼らこそ第二自民党ならぬ第三自民党でしかなく、思想的にはさらに右で、経済的にはさらなる市場原理主義、外交的にはより対米従属一辺倒なのだから。

 しかしこの妄想老人は若き大阪市長率いる日本維新の会との連携にご執心で「大きな目的があるときは小さなことはぐちゃぐちゃ言わずに大同団結し、兵隊をそろえたほうが勝ちだ」と政治を戦に、議員を手下に喩え相変わらず時代錯誤の意気軒昂ぶりである。そんなご老人に対し、かつての盟友であり、今では彼と距離を置くようになった亀井静香がなかなかうまいことを言っている。
「新党なんて『too late』(遅すぎる)だ。石原は『上から目線』で国民も同志もバカにしている。大阪の市長あたりに釣り上げられて…。今のままでいったら、ヒトラーを生んだ(首相に起用した)、ヒンデンブルク(ドイツ)大統領の役割になる」。

 これは産経新聞が報じた記事から採ったが、実に的を得た指摘だとちょっと感心した。同感である。亀井は常に正論の人だ。西欧の歴史を少しでも勉強した人は、第一次大戦後のワイマール共和国の大統領であり、ドイツの国民的英雄であったヒンデンブルグのことはご存知のはずだ。彼は当初は、ヒトラーのことを「ボヘミアの伍長」と毛嫌いしていたのだが、ナチズムの台頭と国家の危機に、ついにヒトラーを首相に指名してナチスドイツを誕生させてしまったのである。そのときの彼は八十をだいぶ過ぎてほぼ耄碌していたとも言われている。その結果、ドイツは、世界はどうなったかは世界史の教科書が記している。

 歴史は繰り返すし、人は歴史から学ばないものだとすれば、慎太郎の役割とはまさにこのヒンデンブルグであろうか。国民的人気をかさに、国政に復帰しファシストに日本を委ねようとする策動の真っ最中の今、亀井の不安が的中しないことを願うしかない。
 慎太郎よ、耄碌の挙句に和製ヒトラーの太刀持ちになるべからず。