アベノミクスで物みな上がる。上がらないのは所得だけ。2013年07月02日 21時57分19秒

★値上げの夏が来た。

 各種世論調査では、今も安倍政権、経済政策アベノミクスについては高い支持が続いているようで、景気は緩やかに回復しているとマスコミは報じている。

 が、じっさいのところ、その実感、体感がある人は自分の周りには一人もいない。誰に訊いても毎度「あきまへんわ」なのである。自分の場合、ネットでの古本商売は相変わらず1円本の渦から抜け出せないままだし、注文も増えてきた気がしない。親父たちの年金もまた減らされるとの話であるし、そこに今月からまた食料品などかなり値上げされた。今までが安すぎたという声もある。が、だからこそ定収入でも何とかやっていけたのではないか。

 でもこれは、アベノミクスそのものの「効果」だそうで、こうして値上げ攻勢でインフレを進めれば、企業や儲かる人が増えて結果としてそれが庶民にも波及し全体的な収入の底上げになるのだと説いている。果たしてそうなるか。まずは賃金、年金などの所得を上げることが第一だと考えるし、首相らが言うようにインフレによる景気回復=庶民の懐も温かくなるとはどう考えてもありえないと思える。なぜなら大企業は蓄えた儲けを従業員に還元しないし、ましてこれからも非正規的労働者を雇いできるだけ労賃は低く抑えようとしていくからだ。理由は国際競争力を高めるためにさらに内部留保と大企業にはさらなる減税を、なのである。
 庶民には増税を、大企業には減税を、金持ちはますます金持ちに、貧乏人はますます貧乏に、これがアベノミクスの本質なのである。

 そしてそこにきて、来年からの消費税の税率アップである。実質収入が増えずに値上げと消費税で支出だけがますます増えればいったい人はどうやっていきていけば良いのだろうか。公明党が言っていた低所得者向けに何かセーフティネットはあるのだろうか。
 このまま、自公政権を信任し、アベノミクスを容認していく先に庶民の未来はあるのか。円高が悪いというのは、輸出に頼るトヨタなど大企業の立場であって、庶民にとって円安はちっとも良いことがないではないか。改革には、痛みを伴う‼? ならば何故庶民にだけその痛みを負わせるのか。大企業こそ身を切るべきではないのか。

 明後日告示の参院選は、国政のレベルで安倍内閣、自公政権の半年間を信任するかがまずいちばんの争点である。アベノミクスに期待しこの経済政策で自分の懐も豊かになると考える人は彼らに一票を投じてもらいたい。ただし、貴方のその「判断」が間違いでなかったか、今後10年間は忘れずに検証してもらいたく願う。棄権? それは彼らに全面委任することになることもお忘れなく。