鈴木翁二健在!!11/10日、@高円寺西部古書会館2019年11月10日 22時58分13秒

★元気な「師匠」と再会できた一夜

 何が嬉しいって、若き日に魅かれ出会い大きな影響を受け、勝手に私淑した、我の「師匠」が今も元気で活動されていることこそ喜ばしいことはない。その再会の感激、喜びを記す。
 だって、この我も還暦を過ぎ越え、世間ではもはや老人の仲間入りなのだ。いろいろあって体調もすぐれず先行きに不安を強く覚える今日この頃なのである。
 その我よりも約10歳上の世代の人たち、70歳前後の方々が今も昔と変わらず健在で頑張っていることこそ励まされることはない。そう、「師」が元気でいるならば、我もまたともかくその歳までは頑張らねばならないし、頑張れるかもしれない。何より先行く道の指針になろう。師に倣うということだ。

 先だって古希を迎えた「フォークソングの恩師」中川五郎氏もそうであったが、老いても、いや老いは感じさせたとしても、「相変わらず」でいることは何て素晴らしくスゴイことなんだと感心感嘆させられる。じっさいその場所に辿りつく前に倒れ、既にこの世に亡き人もたくさんいるのだから。

 考えてみれば、五郎氏と翁二さんは、ともに我がまだ高校生の頃、レコードや漫画誌で知り、直に出会い、一時は、かなり時間は空いてしまったが、後年また再会でき知己を得、今また再び師匠として深く敬愛し仰ぎ見る方となっている。
 我には幸いにして有難くもそうした私淑する「師匠」が何人もいる。向うはどう思っているかはともかく、師にならい、その生き方に倣い、時に迷い行き詰ったときもその師の後ろ姿を追っては揺らぐ軌道を戻してきた。
 若き日に彼らを知り出会わなかったら、いったいどんな人生を自分は生きていたのだろうか。世間の人たちみたいに真っ当になんか生きられるはずもないのだから、たぶん自殺するか精神病院に入れられていたかもしれない。
 彼らから教わったことは、何よりもぶれない、ということだ。自分の好きなこと、これぞと信ずる「芸術」にとことん向き合い、自家薬籠中の物にまで高めたことだ。それは弱さも強さも含め一切合切に、だ。

 そう、煎じ詰めれば、何事も「芸」に、そして真の「芸術」になっていく。そしてそれは真にオンリーワンの、他の誰のものでもない、まさに追随を許さない独自の高みへと昇りつめていく。そういう生き方を翁二さんも五郎氏も示してくれた。我に教えてくれた。
 有難いことだ。

 翁二さんは変わらず元気であった。もう少し私的にいろいろお話したかったとの思いは残るけれど、人も多く慌ただしく、その尊顔を確認できただけで、もう何一つ不満はない。
 故郷の山は有難き哉、という言葉しか思い浮かばない。

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