「地震大国日本」を忘れるなかれ2012年12月07日 20時33分05秒

★大震災の復興もまだ成し得ぬ最中の総選挙

 またかなり大きい地震が夕刻にあった。例によって平積みにしていた本の山が少し崩れたが、幸い被害はウチは何もなかった。でも岩手県沿岸中心に津波警報が出て東北地方の方々は避難に追われて一時騒然としたことであろう。大震災の被災地はようやく3.11から落ち着きを取り戻してきた矢先のまた大きな地震の再発であった。

 しかし、総選挙の争点から外された「被災地の復興」という大問題を今また知らしめるきっかけにはなったのではないか。いまだ故郷を追われて見知らぬ土地で家族離れ離れで暮らす人、家を失い仮設住宅で暮らす人、そして仕事も住まいも家族親族も失って生活再建のめどが立たない人が東北にはたくさんいるのだ。ガレキの処理、除染と除染した汚泥の再処理だってちっとも進んでいない。

 そしてこの程度の地震はこの国ではどこでも日常茶飯事であり、地震多発期を迎えた日本列島に活断層の上にあるのかはともかくまだ何十もの原発があり次の再稼働を待っているのである。新規建設も進めている。
 こうした地震がある都度、原発は今のところ関西の大飯以外は稼働していない「現状」にほっと胸をなでおろす人も多いに違いない。
 日本は世界でも有数の地震大国なのである。そんな国がすべきこと、できることはいったい何なのか。政治の課題は何なのか。

 首都東京でオリンピック誘致に熱中することではないだろう。そのために積み立てている金はまず緊急に防災やライフラインの補修点検、その維持に使うべきではないのか。今や中央道だけでなくこの国のインフラはどこもかしこも老朽化している。

 原発は即全て廃炉に、そして「国防軍」に金をかけるよりもまずは国民が日常的に安心して暮らせる防災上安全な国作りを進めることだ。対外的な脅威はその先の話である。消費税増税凍結もオスプレイ配備撤回も普天間移設もTPPも全てその流れにある。

 総選挙の争点はただ一つ。この国の国民一人一人が安心して暮らせる「安全な国」にしてくれるのはどの党か、どの議員かなのだ。

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