まるでルンペンの如くに2013年02月01日 22時54分55秒

★ルンペンのんきだね~

 病気して何日も風呂に入っていないこともあるが、鏡に映る姿はまるで浮浪者、ルンペンである。いや、今ではどこそこの公園や河川敷などで暮らしている「路上生活者」の方々のほうがもっと小奇麗なさっぱりした格好しているはずだ。
 髪も髭も伸び放題。これが勤め人なら周りからとやかく言われて問題になっただろうが、こちとら自由業、自営でネット古本屋で糊口を偲んでいるに過ぎないのだから誰とも会わないし誰からも文句は言われない。まあ、ご近所の人たちは皆眉をひそめてはいるのであろうが。

 もう腰もだいぶ良くなってきたし風邪も癒えて基本的には普通の日常生活が送れるようになってきた。ただ、咳が薬飲んでもちっとも改善されず深夜までいったん出始めると止まらずなかなか寝つけない。仕方なく飴湯を呑んだり飴やガムを噛んだり喉を鎮めるのに腐心している。

 まっ、それはともかく、書きたいのはそんな体不調の愚痴ではなく、「ルンペン」という言葉についてである。自分と同時代、同世代に生きてきた方なら当然ご存知かと思うが、たぶん今の若者は聞いた事も使ったこともない言葉ではないか。じっさい今時、ルンペンは存在はともかく「死語」となってしまった。これは差別用語なのであらうか。何故使われないのかご存知か。

 このところふとしたときに、何故か口を突いて出るうたがある。それもサビのところだけで、そこのメロディーを口ずさんでいる。
 ♪すっからかんの空財布、でもルンペンのんきだね~ と。

 これはすっごく古いうたで、昭和のはじめの流行歌「ルンペン節」という。唄っているのは確か徳山璉だったか。自分は明治生まれの祖父母に育てられたようなものだったからたぶん母方の彼らの誰かが唄って倣い覚えたのではないか。前半部の歌詞はきちんと記憶にないのに、そのサビ、すっからかんの空財布~というところからだけ昔から知っていて、このところ古い音源を採録したCDを聴きなおしていたらその中に入っていて思い出したら頭にこびりついてしまったのだ。

 じっさいこのところ困窮甚だしく、財布の中身は空ということばかりなので、そのフレーズが切実な実感なのである。で、そんな状況だからつい口を突いてこのうたが出てくる。ルンペンがのんきであるかはともかく、ルンペンとは何かである。
 まあ要するに今の言葉ならば「浮浪者・ホームレス」ということなのだが、イメージとしてはちょっと違う気がしている。確かこれはドイツ語で、あのマルクスだかエンゲレスの著書にあり、彼らが作った言葉「ルンペンプロレタリアート」から来ていたのではなかったか。

 ※咳が止まらないのでこのへんで今晩は寝ることにして続きはまた明日。

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