異常気象の災害はいつどこででも誰にでも2013年08月10日 08時53分50秒

★狂ってしまった地球でTPPに参加する愚~農業壊滅的危機  ランキング173位

 東北では記録的大雨ですごいことになっているようだ。道路が川のように水浸しで、津波が襲ったように町も田畑も水没していた。山も崩れている。これではこれから収穫をむかえる米だけでなく多くの農産物が大きな被害を被るだろう。野菜の価格もまた上がる。

 いっぽう関東から西ではこちらもまた記録的猛暑が続いている。雨も降らないし北日本とは対照的にカラカラの熱波の中である。こちらも農業に影響が出よう。もちろん人も含めて野生生物だって全て命の危機である。

 よく、人は無意識的に、何かが起こると、それは~だから、だと勝手に「理由」や「原因」をつける。例えば、中国人だからとか、それは関西だからとか、世界の流れだからと。むろんその「推察」が正しい場合も多々ある。しかし、たいがいは根拠も説明足る理由にもならない。
 今回の東北の記録的大雨だって、東北だから起きたのではない。確かにこのところ東北では梅雨が明けないばかりか日本海側を中心にずっと記録的量の雨が降り続いていた。そこに地形や天気図的説明はできなくもない。

 が、こうした異常な大雨による災害は山口県や北九州でも起こったし、マス坊の妹が嫁いだ先の大分県でも去年も川が氾濫して何人も流されて死人が出た。こうした予測できない豪雨水害はいつどこでも起きる。ただ、それが大都市圏ではまだ起きていないというだけの話だ。
 どこでも起きるということは誰にでも起きるということである。ヒトゴトだと高を括っていると突然そうした災害に見舞われる。それは地震だって同じことだ。まさにいつどこで起きるかわからないし、緊急の予測もできない、あてにならないことは先日の気象庁の誤報が示している。

 言うまでもなく、異常気象は国内、日本だけの話ではない。新聞の海外面を開けば、世界中で熱波、猛暑、豪雨と日本と似たような不穏な文字が並んでいる。それが今の地球、世界なのである。つまり農作物だけを考えてもただでさえ人類史上最大に増えた人口を抱え食糧不足、食糧危機、水不足が叫ばれているのに、日本はTPPであらゆる関税を撤廃しようとしているのである。

 それで海外へ工業製品をたくさん輸出し、海外からは安く農産物を輸入していけば理屈では国は儲かる。国民は豊かになる。が、裏を返せば、日本の農業はとても安い輸入品に太刀打ちできず、壊滅的打撃を受ける。農家は自らが食べる分ぐらいは作るだろうが、もはや農業、漁業は廃業せざるえない。

 そこで、地球規模の異常気象、大災害がさらに多発すればどうなるのか。今でさえ先進国中異常に低い40%前後の食料自給率(それも米によるところが大きい)の日本が、さらに輸入に依存し自給率を下げてしまったときいったいどこから食べ物が入ってくるのか。外国もまずは自国内優先であろう。余らなければ作物を輸出しない。
 いきなり元農家に米を再び国産しろと政府がはっぱかけても米はすぐには作れない。田とは維持管理が大変なのである。農業が衰退し輸出に頼る工業先進国である日本はそのときどうなるのか。食料はなく国民は餓え死にしてしまうではないか。

 21世紀の今は地球規模の異常気象の世紀だと言われる。ならば、まずは食料自給率を高め、国民がどのような異常気象でも災害下でも飢えることがない食の絶対的自衛体制がなくしてTPP参加は国家の自殺行為だと断言する。

 災害はいつどこででも誰にでも起こる。東北地方だけではない。私の町にも遠くのあなたの町にも。そのためには常に備えておかねばならない。それは一時の食料備蓄ではない。将来的にも安全保障されるに足る余裕ある国内での自給体制だ。日本は水も豊富で狭いながらも豊かな土があり漁場にも恵まれ農産物、海産物が宝庫の国なのだ。おまけに高冷地では酪農もできる。つまり世界中ほぼすべての食べ物は国内生産ができるのである。そんな食の宝庫の国が輸出産業優先で国内の農業漁業を切り捨てていく。TPP参加はまさに亡国の途なのである。

 ネット右翼の方々にも言いたい。安倍自民党政権はこの豊かな国土を一部の大金持ちたち大企業ののために破壊ならぬ「放棄」しようとしている。愛国者ならばTPP交渉参加反対と改めて声を上げよ、である。