増冨ラジウム鉱泉のススメ・中2013年10月24日 23時35分33秒

増富の湯入口風景
★休養・療養・保養の正しい温泉療法
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 昨今、巷では、女子の登山ブームと並んで日帰り温泉行がオシャレな流行なのだと訊く。テレビや雑誌では特集を組んで紹介しているし、全国津々浦々、各町村ごとに○○スパ、△△テルメとかいう横文字の日帰り温泉施設ができている。しかも今は温泉掘削技術が進んでいるからそれなりに深く掘れば日本どこでも「天然温泉」が出てくる。

 マス坊の住む町にもスーパー銭湯があり、去年だったかそこも掘り下げて少量だが天然の温泉湧出に成功した。おかげでやや料金も上がってしまったが、わかったことは火山国日本ならば名だたる温泉地でなくてもどこを掘っても地下奥深くには温泉、つまり温かい湯が存在しているという事実である。
 それに温泉という定義もごく曖昧らしく、何らかの指定成分がごく微量でも含まれていれば「温泉」として通用するらしい。だから、草津の湯のように効能極めて強烈な濃く熱い湯もあれば、無味無臭で知らなければ温泉だとわからないような微弱な温泉も存在する。

 だから温泉といっても千差万別、本当に効能ありそうな湧出量も豊富でかけ流しの天然温泉もあれば、少量の源泉を使いまわし濾過してまた水で薄めて温めているところもある。先に書いたオシャレなスパリゾートなるところなど温泉の湯、成分そのもので勝負するより泡風呂ジャグジーとか、豪華露天風呂とか様々な風呂の種類で話題を集めている。しかしそれは本来の「温泉道」(そんなものがあるのか知らないが)からは外れていると自分は考える。
 
 温泉とは基本温泉そのものの成分で勝負すべきであるし、ただ温泉の湯の中に効果的に浸かっていれば良いだけのはずのものだ。昔ながらの湯治とはそうしたもので、ある程度の長さ温泉宿に滞在し、休養と療養、そして保養を兼ねて何もせずに温泉に入ったり出たりしていれば良いのである。だから騒がしい今風のスパやテルメと名乗る所ではそれはできない。たいがいは時間制限もある。そんな所に泊まれたとしても何日もいられない。何故なら人の出入りが激しくのんびりゆったりできないだろうし気軽に行けるところはせいぜい2時間程度しか入っていられないと思える。

 自分が考える湯治に適した理想的な温泉とは、あまり観光化、商業化されていなく、ある程度人里離れた閑静な地で、豊富な湯量と効能が確かにあり、しかも安く時間制限のない風呂で、長期滞在もできる宿も兼ね備えた湯である。個人的にそこに鄙びた古い趣ある温泉地であれば申し分ない。
 が、青森とか山形の、行くのに一日もかかるような秘湯ではかなりの覚悟で長期の休みを取らない限り行くにいけない。そうした条件をすべて満たす湯治向き温泉は東京近郊にどれほどあるのかちょっとすぐには誰も思い浮かばないのではないか。熱海や草津、伊香保などでは湯は良くてもあまりに観光化されていてのんびり静かに湯治はできないと思える。

 今回、マス坊が入ってきた山梨県北杜市須玉町の増冨ラジウム温泉は、自分が考える湯治温泉としてほぼすべての理想を兼ね備えていた。ウチの近くの八王子インターから中央道に入って、須玉インターまでがゆっくり走っても1時間半。そこから一般道を長野県佐久方面に向かってぐんぐん山道を登っていけば30分程度で到着する。都内からでも片道3時間はかからないかと思う。
 マス坊の管理している古民家からだと約15分程度くねった山道を走れば辿りつく。そこを選んだ理由の一つには近くにそのラジウム鉱泉があったということもある。というのも果たして本当に医学的効能があるかはともかく、ラジウム泉は東北の今や有名かつ人気の玉川温泉も含めて癌にきく効果があるとされている。その増冨が近いことも古民家の話に乗り気にさせられた要因であった。

 ではじっさいそのラジウム鉱泉がどんなか説明しないとならない。そこの一番の特色であり、自分が一番惹かれたことはその湯がかなりヌルいことだ。誰もが入ってびっくりするのは、そこの湯はやたらヌルいのである。でもだから素晴らしい。その理由も含めてさらに長くなるのでもう一回続きを。