いつまで続く「インディアンサマー」!?2013年10月12日 09時57分27秒

★異常気象で農業の危機が叫ばれる中でのTPPとは
アクセスランキング: 159位

 暑い。ともかく暑い、いったいどうしたことか。今日も朝から焼けつくような強い陽射しが照りつけ外にいると汗が噴き出す。予報だと今日も東京では31度の真夏日だという。
 もう10月も半ば、昔なら季節は晩秋に向かうのにまた今ごろになって猛暑がぶり返し、この暑さはいったん収まってもまたしばらく続くのだという。それでは秋がないではないか。

 英語では、冬を前にして晴れて暑い日をインディアンサマーというのだそうだが、英語圏とはそもそも地形的環境も違うし従来のそれは日本語訳では「小春日和」とされていたから、この暑さがそれだとはあてはまらないと思う。しかし、そんな「老婦人の夏」的な穏やかな表現ではなく、今新たにこの季節外れの猛暑を呼ぶ言葉が必要ではないか。夏バテならぬ「秋バテ」である。
 今、扇風機をしまったことを後悔している。今さら三階の納戸コーナーから出すのもどうしたものかなあ。

 表現は何であれ、まさに昨日などは「観測史上もっとも遅い真夏日」なのは確かであるし、おそらくこうした異常気象が、異常ではなく恒常的にこれから21世紀中葉に向けて多発していくだろう。残念ながら地球温暖化を抑える手立てを人類はまだ見出していない。

 台風もやはり多く発生しているし、それは赤道辺りの海水温が高いからで間違いなく地球温暖化はこの地球上すべての生物に大きな影響をもたらしている。生き辛い時代に我々は生きているのだと嘆息せざるえない。

 それにしても気にかかるのは、TPP交渉の行方である。政府は年内妥結を口にしているが、それは要するに米などの守るべきとされてきた重要品目も解放してしまうことであろう。代わりに安い外国米がいくらでも入ってくる。日本の農業は滅びていく。

 思うに、今政府がやろうとしていることは、日本国という船から、積み蓄えていた食料を全部海に投げ捨てるようなことであろう。代わりに港港から現地の食べ物を安く調達すれば航海は安全、安心だと言っている。これから航海を続けるためにはもっと身軽に、競争力をつけないとならないと。
 しかし、果たしてその港から食料が常に安く調達できるか誰もわからないのである。この世界的異常気象で、外国から食べ物が入って来ない事態が起きたとき、どこに食料があるのだろうか。どの国が日本を助けてくれるのだろうか。

 地球規模で食糧危機が起きたとして、いきなり米を作れ、小麦を作れ、乳牛を飼えと言ったって、1年そこらですぐにできるはずがない。そのためには田畑に手を入れ常に農地を確保しておかねばならない。農業人口だって一定数必要であろう。それは漁業だって同じことだ。出漁するための船と船員、漁民、設備が必要だ。
 日本は先進国中食料自給率がかなり低い国であることは誰でも知っている。これで瑞穂の国の要、米までも外国に全面開放することは即日本の自殺行為でしかない。

 季節は狂い地球は今狂ってしまった。この大変な時代に政治家がすべきことは自国民の食料をまず国内生産で常にまかなえるよう農業や漁業の保護と育成だと信ずる。今も昔も金、金、金の世の中であるが、そうこの世では金で買えないものもある。経済性だけで食料を考えてはならないのである。