男と女の更年期2014年10月03日 21時37分20秒

★いつまで続くこの不具合と不調は アクセスランキング: 121位

 ああ辛い。このところどうにも自分を律することが出来なく辛い。なんぎなこっちゃ。

 夜は、大して疲れたことはしていないのに、目がしょぼしょぼで、昔なら深夜まで起きてあれこれひと仕事作業できたのに、晩飯喰うともう眠気と疲労感で起きていられない。
 そんなで早く寝てしまうのだが、そのまま朝まで深く眠れるならともかく、下手すると午前1時、2時という、まだ真夜中も真夜中に起きてしまう。それからが眠れず、ベッドの中で本など繰って悶々として朝になって寝なおしたり、ときにはそのまま一日起きてるのでともかく一日が長く辛い。そしてそんなで日中常に眠いし調子がすぐれない。下手すると午後また深く昼寝もしてしまう。
 歳と共に早起きになるとは聞いていたが、もうこれは早起きではない。長く眠ることができていない。眠るのにも体力がいると、年上の友人に諭されたが、まったくその通りだと思う。疲れていても常に眠りが浅く、長時間しっかり眠れないのである。これでは寝たことにならない。疲れが取れない。

 女の人の更年期というものがどういうものか自分は男なので良くわからない。しかし、これもまた老人への道筋、男の更年期ではないかと思う。辛いのは、心もやたら苛立ち、いや、若いときから変わらぬ心と変化していく体、体調が巧く噛み合わず、どうにも自ら我が身を律することができないことだ。

 心の海は荒れて苛立ち、うまく制御できず戸惑っているのに、それに輪をかけて我が身が我が身でないような不全感、不調が続いている。頭は痺れたように頭の芯がぼーとして常に鈍く痛く、体は睡眠不足で常にだるい。よってしじゅう疲れている。
 そしてあえて言えば、辛いのは、こうした感覚は同世代の人なら共有し共通のものとして多少は理解共有できるはずとも思うのが、年下の若い人たちには伝わらず、訴えることも言い訳にもならないことだ。

 むろん自分が昔年上の人たちと付き合ってもまったくそうした不如意、不具合には頓着しなかったし、こうしたことはそのとき、その歳にならないことには絶対にわからないし伝わらないものだとも今にしてわかる。
 また、年上の人たちもそんな苦しさは年下の自分には訴えずおくびにも出さなかったはずで、ならば自分がそうしたことを年下の人たちに伝えても伝わらないし意味がない。それはフェアではないだろう。
 しかし若い人たちの身勝手さ、頓着のなさが、今の自分にはけっこうこたえる。それに伍して昔のようにしっかり応対できないしすべてが辛く感じる。

 老いるとはこうしたことなのか。そしてその先にいったい何が待っているのか。やがてはさらに呆けて何も思わず感じず、わからなくなっていくのならそれもまた良いことだろう。その頃にはウチの親爺のように暇さえあればこんこんと居眠りし続けられるだろう。

 若いときからどうしようもない自分であったし、もとより信頼も重きもこの肉体にはおいていなかったが、まさかこんなに肉体と体調に振り回されるとは思ってもいなかった。ここを通り過ぎればやがてはもう少しは気持ちと体がうまく合致し、ダメはダメなりにうまく体調管理もできるのであろうか。

 それとも何かうまい処方や健康法、食生活の改善などで、この危機を乗り切ることができるのか。女の人は生理が終わればそこから新たに快適な人生がまた始まると何かで読んだが、男の場合はいったいどうなるのか。

 ただ一つ確かなことは、人は常にそのときになって体験してみないことには何一つ本当のところはわからないということだ。そしてこんなことを書き記してもたぶん若い人には何も伝わらないであろう。しかし、だからこそ人が常に通る道ならば、50代には50代の体験と感慨が、60代には60代のそれが待っているのだと思える。
 愚痴や泣き言、世迷言の類ではあるが、自分は隠すことなくそうしたことを書き記しておきたい。男らしくないけれどそれが自分のやり方なのである。

 今辛いのは、心と体の齟齬というか、そのギャップであり、心、つまり考えや感情はたぶん歳とってもあまり変わらず老い朽ちることはないのであろう。そのことにも驚かされるが、問題は肉体だけが経年と共に老いさらばえて維持管理できなくなり、全てにおいてあてにも頼りなくなっていくことだ。自分だけではないはずだ。
 更年期とはそうした時期でありだからこそ辛いのだと今はっきりわかった。
 やがてもっと年老いてしまえば、心が老いた肉体に追いついていくのであろう。呆けてもう何も思わず考えなくなっていく。そうなればきっともうこうした嘆きや辛さは感じなくなるのかと思える。もう少しの辛抱か。

 地獄はそこかしこにある。しかし、それもまた体験してみないことには地獄の地獄たる意味と価値がわからない。たぶん若い人たちは自らが歳とるなんて考えたこともないだろう。我もそうであった。まさか自分がこんなに歳とるなんて思いもしなかった。しかしこれが現実でありそれを受け入れることはともかくも日々現況報告はしていく価値はあろう。
 この道はいつか来た道ではないけれど、誰もが必ず通る道ならば。

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