無頼庵活動再開に向けて2015年05月13日 23時13分14秒

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 坂本九のうたう「素敵なタイミング」ではないが、この世には時節、時宜というものが大事だとつくづく思う。
 時節到来を待つことも大切だが、時宜にかなわねばいくら焦り苛立ったとしてもモノゴトは動いていかない。何も進まない。

 昨年の11月末以来、動かなくなってしまった時間がようやく今春遅く、4月末をもって動きだしてきた感じがしている。
 けんあんの一つであった、近くに借りていた倉庫の主屋の撤収が終わったことと、昨日記したように、心配していた母の癌の進行にとりあえず待ったがかかったことで、これで次のことへとりかかれる気持ちになった。

 世の中にはいつどんなときでも「外」の状況に気持ちを左右されず、粛々と自分のことを、己のペースで変わらずにやっていける人もいる。
 が、自分はダメで、些細なことにも心動かされ惑い崩れて、何も手につかなくなってしまう。もとより不器用で一つのことですらよほど専心専念しないと成すことは難しいのに、並行して何科を抱えつつ同時にやっていくことなどできるはずがない。

 先のライブイベントの音源を編集してCDアルバムとして世に出したいとカクサク中のまま半年が過ぎた。関わって頂いた方々の諸事情で、今もまだ完成へのメドは立っていないが、待つことだけではなく、ともかく少しでも進められるよう関係者方と調整をはかっていくしかない。
 そちらも今月内に、今後の方向性だけは出したいしたぶん見えてくるような気がしている。

 それはそれとして、また無頼庵でのライブイベント活動もじょじょに再開させるべく予定を組み始めている。
 自分がこのウチで、何か催しをやりたいという個人的希望は特にない。むろん、フォークソングのライブは企画して呼びたいシンガーも多々いるが、まだそれは時節が来ていない気がしている。
 それ以前に、まず「映画塾」関連で再開を求める声が届いているので、こちらがやりたい企画以前に、参加希望者が求める企画に応えていかねばと考えている。他にもいくつか企画話は来ている。

 ただ、単に人が集まってワイワイ騒ぎ楽しむことも一興だとは思うけれど、場の提供者としてはそこで利益など出ないからこそ、何かイベントをやるからにはそこに利ではなく実がほしい気が強くしている。
 ビジネスなら行為は「金」に換算しえるゆえ全て良しと解決や得心もできよう。商売でないからこそ、何かまた別の意味や価値を求めることはあっても良いのではないか。
 つまり単なる「消費」ではなく、生産的なこと、人が集まり共に時間を過ごすことで何かが新しく生まれ始まることに繋がらないか。
 単なる出会い、顔合わせだっていい。その企画、イベントをやったことで参加された人たちの何かが変わり新しく何かが始まることが起きないものか。

 娯楽や快楽、慰安にも価値や役割はある。それを提供することが自分の役割だとは考えていない。そうしたアミューズメント的場は金さえ出せばこの世にあふれかえっている。
 無頼庵に来られた方が、何かを知り得、刺激を受け、知的興奮があり、その人の生き方や考え方に少しでも変化があってほしい。
 むろん一度や二度でそんなことは望めやしないし難しいことだとわかっている。が、全てのことは時間も含めた「消費」以上に、そこからまた何か新たに得て次の活動に繋がっていくものでなくてはならないはずだ。特にこんな危ない時代だからこそ古代ローマ人のように享楽だけに夢中になってはならないと思う。

 「食」という行為が、単に美味いものを求め味わうだけでなく、刺激を受け気分も変え、血となり肉となり、さらに熱量として体を支えていくように、消費以上の生産に繋がることを目指してやっていかねばならないと考える。

 難しい。が、それは何だって同じで、真の娯楽や芸能、芸術行為は、面白さや楽しみと同時にそれを超えた先にあるものを示している。何かをやるからには、その先にあるものを常に意識して、求め考えなければならないはずと我は思うが。
 まあ、老親たちのこともある。今、それをなすべきか、「その時」にあるか適宜、時宜を見はからい無理せずに余裕ある範囲でやっていかねばならない。

 今後の企画は固まり次第、日程など順次お知らせしていきます。小難しいことを書いたけれど、今書いたことは企画する側のスタンスであって、参加者に求め問うことではないのでご安心ください。ともかくまた活動再開に向けて、先の倉庫引き払い騒動以後、ゴミ屋敷と化してしまったこの家をまずはどう片づけていくかだ。

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