終わりが見えて来た2019年の夏に思う・中2019年08月21日 22時07分47秒

★いくつもの峠を越えて

 今日は曇りがちの晴れで、夕方からまた雷雨があるかと案じたが、東京西多摩、ウチの地方は雨は降らなかった。
 が、あの猛暑日が続いていた頃に比べると気温も低くずいぶん過ごしやすくなった。けっきょく、今年の夏は、七月は異常に長い梅雨寒が続いて、梅雨明けしたとたん連日死者が続出するとほど苛烈な災害級の猛暑日が二週間ほど続いたが、台風を境に暑さも和らぎ秋めいて来たと言えようか。
 むろんまた暑さがぶり返す日もあって然るべきだが、今ようやく我は何とか今年の夏を乗り切れると安堵している。我が人生において今年の夏こそ生涯いちばん暑く辛く体に堪えた。
 ともかく身体が不調で、御身大事に専念するしかなくブログも落ち着いて書けやしなかったのはご覧の通りだ。

 人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし、とは、あの徳川家康の遺訓だとされている。この名言、多くの方もご存じであろう。まさに同感だ。おそらく誰もが共感するのではないか。
 人それぞれの負う荷は違うが、家族や仕事、借金、いつしか集まってしまったモノなどあれこれ抱えて、その責任や人間関係、様々なしがらみに押し潰されそうになりながらもともかく先へと遠くへと歩いていく。それが生きていくことだ。
 基本、誰もその荷を代わりに担いでくれないし、その荷物を全部下ろせるのは、死んで天に召される時しかない。
 ただ、ときに同行者がいて励ましあったり、たまには砂漠のオアシスの如く、荷を下ろして休息の一時を持つこともあろう。しかしその後も旅は続く。

 我は、このところ、日暮れて途遠し、の感強く思うが、私的感慨はさておき、その遠き「道」とは、平坦な道であろうか。
 生きていくと言うことは、とりもなおさず老いていくことと同義である。ならば遠き道を行くとは、年齢を重ねるということでもあろう。そして歳と共にいろいろ不具合も出てきて、生きていくこと、歩くのもしんどくなっていく。
 だから我がイメージするその道は、平坦ではなく基本上り坂で、ところどころにかなり急な上り坂がある。峠と言っても良い。その苦しい峠を登り切ればしばらくはまた緩やかな道が続き楽もできる。年齢に照らし合わせば、何歳頃か。

 若いときは、体力もあり新陳代謝も盛んだから、無理はきくし、生命力が漲っているから人はカンタンに死ぬことはない。
 が、中高年になると、不摂生や過労など無理がたたって、身体がしんどくなる年頃がある。その「峠」を乗り切れずに死んでしまう人も出て来る。

 思うに、まず最初の軽い峠は、五十代半ば頃ではないか。我の友人知人でも還暦まで生きずに死んでいった者たちの顔が何人も思い浮かぶ。
 そして次の山場というか、峠は、還暦前後の頃で、男の厄年もちょうどその頃に設定されていることから、やはり身体にガタが来る年代なのだろう。まずそこを乗り切れば、存外六十代は、安定していてすぐに古希が来る。
 しかし、年上の友人知人たちを見ていても、六十代後半から痛風とか体調不良を訴え始めてくるし、不具合が表に出ずとも脳梗塞やヘルペスなど突然の予期せぬ病に見舞われる人も多いようだ。

 その70歳の峠を無事乗り切れれば、80歳近くまではわりと平たんな道が続く。しかし、やはり80歳の峠を越えるのはかなり大変なようで、我が母を思い出してもそれまで若々しく非常に元気だった人でもその峠を越えられても発病、やがて半病人となって、なかなか九十の大台を迎えられる人は少ない。
 これはあくまでも私感だから、何の根拠もないが、周りを見ていてもやはり病魔に倒れる年頃というのは、確かにあると信ずる。つまりそれが遠き道を行くときの難所、「峠」なんだと思う。

 今、我は還暦を越え過ぎて、始終全身の不調感に悩まされている。幸いミニドックの結果では、特に内臓などに問題はみつからなかったが、先の左足の足底筋膜炎もまだ回復途上だし、寒暖差アレルギーに加えて、恥ずかしいことだが、意識すると尿失禁となる過活動膀胱、さらには、男の更年期障害である、顔だけが熱くなって汗が出ると言う「のぼせ」や立ちくらみなど、どれも重病で入院・治療中の人からすれば嗤われるような「些末」かつ「些細な」軽い病気に始終悩まされている。
 そうした体調不良と睡眠不足から、ついに初めてこの夏、熱射病に倒れて、以後、体力もない我は今夏はほぼ寝たきりの半病人状態であったという次第。多くの人にご迷惑おかけしてしまった。
 これが老いなのかと思うし、ともかく無理せずに、まずは この「峠」を乗り切ることだと、自らに言い聞かせて、この道を進んでいくしかない。

 今は、こんなに元気でも、ゆめゆめ過信することなかれ。先のことは誰も何もわからない。どうか皆さんも無理されずご自愛のうえ、共に同時代を、今生きている皆無事に乗り切って行きましょう!!

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