新しい年が始動して2014年01月07日 21時21分51秒

★さて景気は回復したのか        アクセスランキング: 136位 

 新年も7日、七草粥の日である。今朝はこの冬一番の冷え込みであった。外の犬たちの水も凍りが厚く張り、陽が上ってもなかなか溶けなかった。
 早くも何故かどっと疲れが出ている。暮れから正月にかけて出かける用事も多かったことと、もとより「正月休み」などないこの身では、世の中が動き出すとまたさらに忙しく感ずる。何だかんだ慌ただしい年末年始であった。仕事始めといっても会社勤めでも社員のいる自営でもないので、何一ついつもと変わらぬ日常なのだけれど、気持ちの上では多忙なのである。じっさい、本の注文は増えてきた。一昨日は2冊、昨日も2冊、そして今日は3冊発送した。果たしてアベノミクス効果で景気は回復してきたのだろうか。
 
 これは個人的感想だが、一時より好況感は確かに感じる。じっさいに数字の上で、「儲け」として金が目に見えて動き出しているわけではないが、この年末年始の本の注文数だけ見れば、去年までよりはいくぶん良い。まあ持ち直してきたという感じがしている。
 しかし、それで数字として儲けも増えているかと言うとそうではない。先にも書いたが、もう古本稼業撤退に向けて、在庫整理中の今、出している本はもう格安で放出したものばかりだから、売れたとしても実収入、手取りの金額は2~300円ぐらいのもので、手間賃にもならないぐらいなのである。ただ、以前はそんな安くしても本は全く動かなかった。今は安い本を中心にまた少しは売れだし始めた気がしている。

 その理由は景気が回復して買い手の懐が豊かになってきたからとはまだ思えない。多少はそうしたユトリ派もいるのかもしれないが、4月の消費税導入を前に、買おうと思っていたものはその前に買っておこうという心理が働いているのではないか。じっさいこの自分もまたそうして生活必需品など買いだめできるものは今のうちにせっせっと買っている。
 またオーディオ機材やソフト、メディアなども今のうちに買い込んでいる。どうせこれからまた買わねばならないものは、4月前に買っておくのが生活防衛であろう。本やCDなどは買っておいても腐るものではない。ティッシュやトイレットペーパーと同じくこの1~3月はある程度「買い置き」としての需要は高まると見越している。

 また、人の心理とは面白いもので、株が上がっているのを見聞きすると、自分の懐と関係がなくても何か嬉しく、好況感がわいてきてつい財布の紐も緩めてしまうものである。景気が悪い悪いと誰もが呟いていると当然消費は自粛気味となろうし、先行きの不安もあれば人は金はあったとしても使わない。景気が良くなる、良くなると政治家や学者センセイ、お偉いさんが口を揃えて連呼すれば、ならば大丈夫と人は迂闊にも散財してしまうものである。売っといて言うのも何であるが、正月に注文のあった本はネット株取引指南本とか、その手の投資ガイダンス本であった。どうやら今の好景気感で新たにそうした株取引を始めようと考え始めた素人さんが増えてきているようだ。果たして大丈夫かしらん。

 今の景気回復気分の裏にはそうした二つの心理が大きく存在していると思える。問題はその4月の消費税率アップ以降である。消費はガクンと間違いなく落ち込む。政府、政権は、貧乏人にはいくらかの特別手当のようなものを支給して歓心をかうことを目論むかもしれないが、そんなのは一時の焼け石に水だから全く効果はない。
 そこから再び、今のような景気高揚感が湧き出でてくれば本当にこの国もデフレ脱却、景気回復したと言えるだろうが、果たしてそのように安倍首相が目論むようにうまく運んでいくか。

 要するに、この4月から給料が上がれば良いのである。首相はそのことを今日も財界に強く呼びかけていた。しかし、会社というものは儲かったとしても大企業ほどケチで、そう簡単に社員に支払う給与を上げる気は毛頭ない。まずは株主へ還元、そして将来に備えての内部留保、といちばん最後によほど余裕がない限りこれからも賃金は抑えていく。何故ならそれが資本主義というもので、会社とはいかに労賃をピンハネして儲けを出すかが手腕なのだから。よって4月の消費税率が上がってから冷え込む景気がどう回復するか、まさに政府の経済政策お手並み拝見である。
 憲法改定に本腰入れるとか集団的自衛権の解釈見直し以前に、ともかくまず安倍政権は真に景気回復をまず果たせと今ここで書いておく。

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