秋風吹く2018年08月17日 23時43分34秒

★何とか今年の夏、記録的猛暑を乗り越えたられたか、と。

 一夜明けたら突然、季節は秋へと、急に涼しくなって驚かされた。
 他の地方はどうかわからないが、東京多摩地方は、朝から強い北西の風が吹いて、晴れてはいるものの気温は低く、空は青く高く雲もなく、突然今朝から季節は夏から秋へ移ったと感じた。北西の風はひんやりとして何とも気持ち良い。とてつもなく爽やかだ。あの辛い猛暑があったからこその快感、快楽であり、ご褒美に思える。

 むろんまた暑さはぶり返して、残暑厳しき日もあろうし、今日も暑かったですねえ、とテレビのキャスターたちも言うだろう。が、今はただ、我も父も犬猫たちも、辛く苦しい季節を今年も無事何とかかろうじて乗り越えられたのだと、ほっと安堵の気持ちで祝いたいと思う。

 父のこともだが、じっさい我も長く生きたなあと今さらにして感慨がわく。我と関わったものの先に逝ってしまった人たちのことが偲ばれる。
 親たち世代の人ならば、この我の歳を思えばまあそれも当然のことで、十分生きたのだから致し方ない。が、同世代、そしてもっと若く年下なのに病で不測の死をとげた人たちのことを思うと何故彼らは先に死に、我のような者がまさに「生産性がない」のに生きてるのか不思議に思える。

 もうあと10年もすれば、同世代でも死ぬ者が続出してくるだろう。我らの一つ上の世代、団塊の人たちもたぶん半分は死に絶えるのではないか。
 いや、我だってこの先10年、無事に生きてこうしてブログで与太書いているか定かではない。生きていれば10年なんてこれまでと同じようにあっという間だろうし、暑い夏も寒い冬もまた繰り返し来るだろう。 
 その都度、その季節ごと愚痴こぼし、あれこれブツブツ言いながらやり過ごしまだ生きていれば今度は70代に入っていく。
 しかしそんな先のことはもうどうでもいいし、もうあれこれ不安に思ったり心配はしない。ただ一日一日、生きていればこうして良い季節もまた廻り来るのだと信じ期待して日々生きていくだけだ。

 もう先のことも含めてあれこれ何も考えない。考えてどうにかできることだけ考えよう。ともかく一日一日、今日のような素晴らしい、過ごしやすい季節が来ると信じて辛く共大変でも人生を投げ出さず続けていくしかない。
 大変じゃない人生なんてないのだから大変に考えないことに尽きよう。今日のように猛暑を耐えて越えれば爽やかな秋風が吹く日もある。寒さの先には穏やかな春の陽射しもある。一喜一憂しないし期待も諦めもしない。ただ今日一日があるだけだ。