イサム・ノグチの母を描いた映画「レオニー」2011年05月12日 22時19分31秒

★久しぶりに飯田橋ギンレイに行けた。

 このところ東京は天気が悪い。梅雨の走りなのか、台風が来ているせいか連日雨もよいの日が続いている。暑いんだか寒いんだかもよくわからない。

 大型連休の旅の疲れはやっと峠を越したと思うが、まだ月並みな表現だが、足腰立たないといった感じで、起きているのがともかくつらい。夜になると目を開けていられない。昨日は一日家にいられたので、まず福島でのコンサート初日分だけ画像入れてアップしたけれど、今日12日は出かけたので、とてもパソコンに向かえない。今はただただ早く眠りたい。
 今日は午前から立川の歯医者に出かけ、その足で都心へ出、飯田橋のギンレイホールで、今日が最終日の映画二本立てを観てきた。カード会員となっているのでタダで観られるのに、このところ忙しくて月に一度行くこともままならない。
 今日の映画は前からどうしても気になっていたし、観るべきものと考えていたので、ともかく観れて良かった。そう、期待以上の佳作であった。
 日本人なら誰でも知っている世界的芸術家イサム・ノグチの生い立ちをその父母の代から追ったドラマで、松井久子監督が長年取り組んできた労作である。岡本太郎もそうだが、稀代の芸術家が誕生するには才能以前にその前提条件となる父母の存在が大きいわけで、ノグチが生涯愛し慕った偉大な母レオニー・ギルモアが米国で日本人詩人ヨネ・ノグチと出会い、慣れない日本の地に来てイサムら子供を女手一つで育て上げた女性賛歌である。
 史実を単に追ったドキュメンタリーではなく、芸術とは何であるか、外人の見た明治大正の日本の姿も丹念に描かれてまず物語としても実に面白い。主演役者たちも皆とても魅力的で、全編英語のセリフに字幕ということもあり日本映画の枠を超えて真にインターナショナルな、まさにイサム・ノグチ的な作品となった。芸術に縁がない人でも真に観るべき映画だと思う。
 併映のアルゼンチンの映画「ルイーサ/LUISA 」も奇妙な味で面白く、どん底に落ちた女性の映画二本立てとして、今日は観れてとても良かった。自分にとっての「芸術」とは何なのか自問した。

 先の旅行のことも早くまとめて報告したいと思うものの、明日は家の用事もあり、その合間合間を縫って、今度の日曜日頃までに全部アップできたらと考えている。

 自分はまだこちら側にいる。生きている間にできること、すべきこと、無理はしないし無理もできないがきちんきちんとさせていこうと思った。