抜け落ちた記憶2013年09月23日 05時39分25秒

★本当に悔い改めよ~久々の泥酔から醒めて アクセスランキング: 154位

 バカだから何年かに一回前後不覚になるほど呑んで酔っ払うことがある。それから何か月、数年は酒を控え、慎重に酒は付き合い程度に過ごす。が、いつしかまた慢心してしだいに度が過ぎ、量が増え大惨事に至る。原発再稼働も似たようなものだろうか。


 前回はクラブの集いで、気がついたらすっ裸で、どこそかのカプセルホテルの大浴場の中だった。そこに至る記憶がまったくない。突然裸で風呂に入っているところから意識が戻るのは当然のこと不安であり、大いに困惑する。それは恥ずかしい経験として拙ブログにも書いたかと思う。

 今回はあろうことか自宅で、映画塾のホスト側だったのだが、連日の疲れと、気の緩みもあったのだろう。つい酒が進み、久々の泥酔、大失態となった。といっても見知らぬ女を連れ込んでベッドに寝ていたというわけではない。犬のベル子がベッドにいて、何で!? と先ほど気がついた。
 困ると言うか困惑するのは、そこに至る記憶が全くないことだ。よくマンガなどで酔っ払って、薬屋店頭のマスコット人形を持ち帰ってきて翌朝気がついて仰天する場面がある。あんなのはマンガの中の世界だと思うが今の自分はあながちそれは絵空事ごとでない。
 以前も浮かれて駅で遭った刺青もんの若いもんをウチに連れてきてしまったことがあるし、見知らぬ女がペットにいた以外はたいていのバカは経験済みなのだ。それが愛犬ベル子なだけで、まったくのそこに至る記憶がない。
 まあ、自分の街で自宅での出来事なのだから惨事も何もないと人は思うだろう。しかし昨晩は集いの後半からまったく記憶がない、記憶が抜け落ちているというのはすごく嫌な、不安に思う。いったいその間自分はどうしちゃったのか。何をしていたのか。

 断酒宣言は以前に書いた。そのときは心底そう誓った。が、バカだから付き合いでじょじょにバルブが緩み、ついにまた今回に至ったのだ。酔っ払い、アル中は、二日酔いの朝はもう金輪際酒は断つと誓う。それは不快な気分だからだ。そしてその晩からまた酒が恋しく飲み始める。
 今これを記している自分はまったく宿酔的な気分はない。夜中にトイレで吐いた記憶はある。だから酒はすべて抜けたのだろう。体調的には何も問題ない。素面である。ただ、記憶がまったくないだけが大きな不安かつ不満だ。そしてたまらなく不快なのである。

 もう本当に酒はやめたい。酔っ払っている暇はない。今頭を抱え、首を垂れ深く悔いている。何年かに一回必ずこうした失態を繰り返す。自分はもうダメなのかと思うが、まあ、自宅で無事に帰ってきているのだからそれほど惨事ではないとも思える。しかし、ここまでの泥酔は絶対あってはならない。肯定できない。言い訳はしない。バカはバカなのだ。これでいいのだ、とはとうてい思えない。

 酒で失われた記憶、抜け落ちた時間をたどっている。が、その数時間、自分が何を言い、なにをしたのかまったく記憶が欠落している。無為にぼんやり過ごすことは多々ある。が、記憶、意識を失ったことはこれまで数えるほどだ。そのどれもが泥酔の果てである。

 酔っ払いとはこうしたものだと苦笑しつつ思われるであろう。が、オレは酔っ払いではない。それは卒業したつもりだった。マット・スカダーではないが、教会での断酒集会でこう言わねばならない。「私はアル中です」と。今、涙が出るほど悔いている。失ったのは時間でも記憶でもない。この自分なのだ。

 そう、私はアル中だったのだ。いや、アル中なのだ。