犬の人生相談① 被災地から(犬の)嫁さん求めたい。2012年07月26日 21時43分10秒

★東京西多摩に住む雄の雑種犬ブラッキーさんからの相談

 私はもうすぐ今年14歳で、人間ではもう初老、老人なのですが、ずっと独身で最近家族を亡くしたこともあり思うところあって相談いたしたく思います。

 私はこの家で生まれ、母はラブラドルレトリバー系のハーフで、父も洋犬の血筋の雑種でした。その父はもう何年も前、熱射病で倒れて以降急激に弱って半年後に死にました。
 母は父と若くして結婚したので、やはり数年前に大病はしたものの回復後はずっと元気で共に暮らしていたのですが、この春、寄る年並みには勝てず、17歳で大往生を遂げました。
 そして今、私は母の兄弟である叔父に当る雄犬と二人で暮らしております。叔父は生来頑健で、病気一つしたことはないのですが、母と同い年であり、さすがにこの頃はもう足腰も衰え息も荒く、散歩もやという有様でして、今年の猛暑が乗り切れるか飼主たちも心配しております。人間にすれば、90代から100歳近くの高齢ですので今年の夏は無事でもおそらくこの冬は難しいかと私も覚悟しています。

 そんなわけでしてこのところ次々と家族を亡くして、叔父がいなくなれば私は天涯孤独の独り身となってしまいます。一時期の我家は、父母、叔父、それに父の愛人まで共に暮らすという大家族でしたが犬は人様より寿命が短いので皆先に旅立ってしまいました。私には共に生まれた兄弟犬が沢山いたのですが、私の他は皆里子に出されて犬ですので、その後は音信不通というありさまです。唯一近所に貰われていき連絡のあった姉もまた今年の早春癌で急逝してしまいました。

 私もこのところ家族が減ってさすがに淋しく感じることが多くなりました。そこで相談いたします。今さらですが、こんな私のところに誰か嫁に来てもらえないでしょうか。できれば若く、新たな家族を生んでもらえるような。
 自分で言うのも何ですが、私も長寿の家系ですので、今もまだ年齢の割には元気で、若者には引けはとらない自信があります。体力的に言えば人間の50代といったところでしょうか。若くはないもののまだ老犬と呼ばれたくないという気概があります。

 先日、家に上げてもらったときに、テレビで先の大震災でもたらされた飼主を失ったり、飼主の事情で飼ってもらえなくなってしまった犬猫の引き取り手を募集しているという番組を目にしました。ならば、ぜひそうした可愛そうな犬たちの一匹でも迎えて私の妻にできたらと思いました。ただ、私は犬ですので、自分では被災地にもいけませんしどのような方法で連絡をとればよいものかわかりません。
 どうかこれを目にした心ある方、私の嫁になってくれる雌犬とのアクセスの仕方をご教示お願いします。

 私、自己紹介ですが毛の色は黒、手足の先と胸元だけが月の輪熊のように白、毛は短髪、やや白髪交じり。性格は温厚、ただし見知らぬ人、嫌いな人にはすぐ噛みついてみる傾向あり。虚勢手術なし。体力的にはまだまだ最近の小型犬のやつらなんかに負けられんという自負あり。
                      
           よろしくお願いします。嫁さん募集中のブラッキー

 
※先日のこと、増坊とブラ君が、猛暑の最中、二階無頼庵に冷房入れて一緒に昼寝していたときのこと。気がついたら起きたら枕元に上記の「人生相談」の走り書きがあった。犬が書くわけないから夢の中で、ブラ君の生霊が宿って書かせたものとみられる。それだけ彼も独り身が不安になってきたのであろう。まあ、飼主も似たようなものなんでわからなくはない。なのでそのままブログに載せることにした。