民は生かさず殺さず目覚めさせず2012年04月12日 08時29分25秒

★いつの時代も民はずっと騙され続けてきた。

 雨上がりの爽やかな気持ちの良い朝である。吹く風も心地良い。
 
 このところつくづく思うは、原発の問題にせよ消費税増税にせよ、TPP参加にせよ、米軍基地の問題にしろ全ては全く同じ構図であり同根のところから発しているということだ。それは一言でいってしまえば、ごく一部の支配層、富裕層、権力者たちが一般国民を騙して搾取して甘い汁をしゃぶり続け決して手放すことはないというとだ。

 彼らは大新聞、テレビ局などのメディアを手中に収めているから、政府、権力者側、大企業の立場に立った情報を流し続ける。曰く、原発がなくなったらこの国は大変だ、消費税を今すぐ上げないと日本は破産する、米軍基地がないと北の脅威に備えられない、グローバルスタンダードな市場開放は世界の流れだ、バスに乗り遅れるなと。彼らの手先である政治家は国のため国民のためこうしたことを不退転の決意でやり遂げるといつだって威勢が良い。

 だがこれらは全てマヤカシであり、国民のため我が国の将来のためと言うのは表向き口実であり、本音は彼ら大企業の一族と高級官僚も含めた富裕層、支配者層の権益維持のための方便に過ぎない。
 フクシマの原発事故は、本来なくたって困ることはないのに危険な原発を狭い国土に54基も建設した巨額の原発マネーに群がるそんな金の亡者たちの姿を白日の下に曝し出した。彼らはこれからも利権を求めて一度得たウマミは決して手放したくないが故あらゆる手を尽くして再稼動キャンペーンを張っていく。

 そして愚直な国民は原発に拠る電気の安定供給がないとこの国の産業は衰退する、消費税を上げないと社会保障、福祉は後退すると信じ込まされていく。占領下に近しい特権を与えている米軍基地と安保条約がなくなるとこの国の平和と安全は保たれないと。

 何にせよ大変な時代である今日、国民は痛みを分かち合わねばならないという意見は一見識ではある。が、つまるところそうした痛みが最も圧し掛かるのは、国民の中でも貧困層、老人や非正規雇用者、障害者など弱者であり、都市に住む者よりただでさえ不便を強いられている地方の人たち、オキナワそしてフクシマの民なのである。都市の高級マンションや豪邸に住む富裕層、支配者層のやつらは消費税がどれほど上がろうと痛くもかゆくもない。東電の宣伝広告費も利用者の支払った電気料金に織り込まれていたように、彼らは自らは自腹切ることなく民から搾り取れるだけ絞ってその上前を懐に入れていく。そして常に地方に都市の繁栄のツケを押し付けていく。

 もういい加減にこうしたイカサマの構図、権力者、つまりごく一部の支配者層が栄え貧しい弱者たちにツケを回すシステムから脱却しなければならない、そのときが来ようとしている。中南米や中東であればとっくに革命が起きてもおかしくないほどこの国も貧富の差が拡大している。その不満が、地下水脈のようにじわじわと広がり権益破壊を公言するデカイ声の持ち主であるファシストたちに集約していく。だが、大阪の独裁者がこの国の権力を手にしたところで政治も暮らしも絶対に良くならない。彼が目論むことは権益を自らの手中に収めることなのである。

 政治とは日々の暮らしの繁栄であり、誰かに人任せにすべきことであってはならない。当事者である民がまずこれまでずっと騙されていたことに気づき政治を自らの手に取り戻すべくアクションを起こすことがスタートなのだと思う。自分もまたずっと無関心に政治家たちに人任せにして来てしまった。その結果が3.11の大災害に至っている。目覚めよ、悔い改めよ、とはまず自らに叫びたい。