少しだけど大きな変化の兆しが見えた2019年7月の参院選。2019年07月22日 01時31分02秒

★世界は少しづつ変わっていく。その都度失望や絶望してはならない

 新元号令和初の参院選の結果がほぼ判明した。投票率の低さはさておき、その「結果」に関しておもうことを記しておく。

 おそらく多くの人は、また自公政権が勝って、何一つ政治は変わらないと思うのだろう。じっさい結果だけはそうで、安倍政権がまたしても信任された、消費税アップも国民は容認したと彼ら自身もマスメディアも喧伝するのだろう。
 が、全体としてはそう見えても各地ごと個別の選挙区を見れば、国民の冷静な審判はどこも正しく下されほぼきちんと選挙結果に反映されている。
 22の勝敗を大きく左右するとされた一人区は、結果として10しか野党統一候補は勝利できなかったが、被災地東北は、岩手、宮城、山形とほぼ野党がとれたし、その他、沖縄は当然のこと、新潟、滋賀や大分などでも勝利できた。
 このことは、次の衆院選に向けて、どれだけ共闘が本気か、問われる試金石と今回の参院選はなったと信じる。

 個人的に、我はずっとマルキストであり、日本唯一のその思想政党・日本共産党を支持してきたが、今回はあえて距離を置いて見ていた。というのは、先の大阪での維新との知事選・市長選のW対決選挙での自民との連携というあってはならない大きな「過ち」を反省しない現、志位・小池体制に対する抗議であり、このことは後々まで糾していくつもりでいる。敵の敵は味方という理論は共産党には成り立たない。
 よって今回も大阪では共産党は現有議席を落とすという、当然の審判を受けた。今の維新の勢い復活に火をつけたのは、ひとえに共産党であり、今回の議席減は自業自得だとあえて言いたい。
 繰り返し言う。維新憎しと言えど、自民党と手を結ぶのは共産党ではない。まさに維新の幹部が指摘する通り野合であり、真っ当な大阪市民は、そんな理不尽さに、ならば維新を、とあえて支持するのも当然だと思う。
 いまの共産党は、組織力も知名度も昔のような弱小泡沫政党ではなく、埼玉のようにある枠内ならばちゃんと当選できる実力と支持を得ている。なのに、それ以上の広がりがなく議席に結びつかないのは、現執行部のあまりにも無節操な場当たりの優柔不断さだと我は思う。
 野党協力はいい。が、どんなときでも共産党は共産党らしくその矜持を保ってくれ。その大義の旗を何で下すのか。何でも反対共産党と揶揄されたごとく、オリンピックも皇室に関連した事案もきちんと反対を貫け。憲法違反の皇室を何で他党と一緒になって祝賀するのか。何でもソフトに、大衆に愛されようと変質を強調するならばマルクスレーニン主義という旗印を下ろしてそれこそ「共産党」という党名を変えればいいだろう。共産党とこれからも名乗るならば、かつて獄中に囚われ迫害された先人の苦労を思いどんな偏見や弾圧にもめげずに真理の大義の旗を高く掲げていけ。

 と、つい筆が滑ったが、京都で定数2でありながら当選果たしてのは心から喜びたいし、それこそが真の実力なのだと我は信ずる。野党共闘も真に正しく「共闘」できるのならば、間違いなく自公勢を粉砕できると期待する。問題は他の野党とそれだけの信頼関係が築けるかだが、玉木代表や枝野氏も今回の結果で、ほんとうに本気での「共闘」の大事さを深く認識した発言をしているので結果としては良かったのではないか。

 選挙民はバカではない。単純に保守VS革新とか、与党対野党と言う図式では支持は集まらない。つまるところ候補者自身の魅力と、いかにそれを支える人たちの本気度で、全ては動き出していく。選挙とはそういうムーブメントを作り出せるかだ。今回当選した人たちを見る限り新人であろうとまさにそうした波が生み出せたか、すぐに見て取れる。

 ともあれ、今回の参院選、小さいけれど少しづつ大きな変化の兆しが見えて来た。そのことを心から喜びたい。
 世界は変わる。中山ラビさんのうたで、「人は少しづつ変わる」とあったと思うが、まさに「少しづつ変わっていく」。
 我は一気に、今回の参院選で自公が歴史的敗北して政権交代となるなんて思いも期待もしなかった。結果として、またまた自公安倍政権大勝!!というテロップを思い描いていた。しかし、結果は、改憲勢力の減少も含めて、ほんの少しだけれど、「変化」の兆しがはっきり示された。見える人には見えていたのだ。

 そう、全てはここから。ここからすべてが始まる。いま、この場所から。我らは当たり前のことを続けていこう。真っ当な政治を求めて。世界は必ず変わると信じて。

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