長い夢から覚めたような・・・2012年05月02日 17時22分37秒

★すべては夢か現か幻か

 外は強い雨が音を立てて一日中降り続いている。風薫る爽やかな五月晴れの月に入ったのにどうしたことか。予報では明日もこんな雨模様である。

 今日、2日は、昼食後、どうしても起きていられず寝床に入り昼寝してしまった。久しぶりにたっぷりと深く眠り気がついたらもう夕方5時近く。よく覚えていないがいろんなな夢をたくさん見た。もっと寝ていたかった。それだけ睡眠不足が溜まっていたのだと気がつく。

 十分に睡眠は戻り頭はスッキリした気がしているけれど、この数日間、いや、老犬が衰弱して介護に時間がとられるようになってから新潟旅行までのことが全てが夢の中のこと、長い夢を観ていた気がしている。そしてこう考えた。
 もしかしたら自分は脳梗塞か何かで倒れて、あるいは交通事故で意識を失ってベッドに縛り付けられてこうした長い夢を見ていたのかもしれない。起きてぼんやりた頭ですぐ思ったのは、どこまでが現実に起きたことなのか、だった。すべては自分が意識を失くしベッドの中で眠りの中で夢見たことなのかもしれない。それが証拠にこのところメールも電話もコメントも何一つ誰からも連絡がない。外の世界から閉ざされて、ただ雨の音だけがしている。聴こえるのは雨の音だけ。静かである。

 けれど、、借りている倉庫の家賃の支払いを月末に払いに行くのをうっかり忘れていたことや、注文本の発送をこの雨の中どうするか思い出してはたと現実に引き戻された。そして一階に降りて老犬が眠っていた玄関の場所がぼっかり空いていることを確認して昨日骸を埋めたことを思い出し、一連の出来事がすべて現実だったのだと悟った。少しだけ涙と鼻水が出た。ようやく哀しみが現実感としてどっと押し寄せてきた。

 でもまたこうも考える。これもまた夢、まだ長い夢の中の出来事なのではないだろうかと。人生なんて覚めない長い夢のようなもので、死んだときになって初めて、ああ全ては夢だったのかと気づくのかもしれない。なかなか覚めない夢ならばもうどうにだって生きたってかまわないではないか。そして何が起きたって。素晴らしく楽しかった新潟でのことも、愛犬との辛い別れも、楽しいことも悲しいことも良いことも悪いことも全ては夢、夢の中での出来ごとなのだ、と。この夢から覚めればきっと死んでしまった人たちとももう一度会えるのだ。

 まだ外から帰って玄関を開けると、死んでしまった犬の匂いがしている。それは嫌な死臭ではなく、干草のような春の陽射しのような彼女独特の懐かしい体臭だ。体は土にうめてしまったけれど、魂はまだそこにいるのだと気がつく。

 このところちょっと自分のことばかり書きすぎた。昔ならこうしたときしばらくブログは休止して平常心に戻るまでいったん「終わり」にするところだが、まだいろいろあってそうもできない。書き続けていく。ならばもう自分のことはできるだけ書かないようにするつもりでいる。どうかもし読んでくれている方がいたらもう少しだけお付き合いください。自分はどうかしていた。まだ頭はぼーとして少しだけ鈍く痛い。

 老親の世話も残っている。まだ夢の世界に行くわけにはいかない。

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