深くふくよかな歌声とバンジョー達人の調べ、古川豪オンステージ!!2019年04月21日 23時34分33秒

★豪さん健在ぶりをしっかり示してくれた。

 今日、21日は、ウチの市や国立市でも統一地方選後半の市議選投票日であった。
 この一週間煩く走り回っていた宣伝カーは、投票日当日の今日は影を潜め、投票という審判の日であり、本日中の開票作業で間もなく当落の結果も出る。我が支援してきた候補は当選できたか。

 そんな日であるが、今日は月一恒例、午後2時から一橋大正門前での辻つじ反戦流しの手伝いで、我も5/5日のチラシも撒かせてもらい、いったん家に戻って夕方からは国分寺ギ―での古川豪のコンサートに顔出して来た。
 いろいろあって昨晩も睡眠不足で、体調はすぐれなかったが、久々再会の京都の古川豪さん、素晴らしいコンサートであった。共演の館野公一さんもグッド、ジョブ!の一言で、我は大いに堪能し満足し疲れも吹き飛んだ。
 前回来られたときは、私的事情で行けずに失礼したが、我にとって中川五郎氏と共に、フォークソングというものを身をもって教えてくれた師であり、ほんとうに京都に足向けて眠れない程の恩人である。

 ただ、この数年、上京のライブでは、やや元気がないように見えて、個人的には物足りなさと不安を正直感じていたし体調すぐれぬのかと案じていた。あまりお話の機会もなく我は彼を怒らせるようなことを何かしたのかもと気にしていた。
 しかし今日は以前のように明るくお元気で、卓越したギタープレイに、唯一無比の深く心に染み入るバンジョーの調べ、さらに深くふくよかな歌声も健在で心から堪能、満足できた。我が十代の頃から知る、サービス精神あふれる豪さんであった。

 今日は父を、施設に予定を変えて長く預けて行ったわけだが、観れて久々にお会いできて本当に良かった。そう、思えばこの季節、五月の連休には、かつては毎年、春一番のついでに京都にも寄って、オクノさんの六曜社で珈琲を飲んで語らってからレンタル自転車で大徳寺まで上って行って彼のお店に顔出していたのである。

 うんと若いとき、70年代半ばの「春一番」で、貧乏農場という若手バンドを率いる彼を見て、その音楽に驚かされて以来、思えば40数年の月日が流れた。
 その頃は、ピート・シーガーもマイク・シーガーもマウンテンミュージックも何も我は知らなかった。知ってたのは、RCサクセションとか拓郎、岡林ぐらいであった。
 そして後にフォークロアセンターの国崎さんや様々な先人と出会い、日本のフォークソングの背景にあるもの、ディランのみならずカントリーやアパラチアン、ウッディ・ガースリー、そしてピート・シーガーを教わった。むろん京都でお会いした古川豪さんからバンジョーの奥深さ、神髄を眼前で学ぶことができた。

 昔からずっと彼の音楽、その卓越したプレイを観聞きしてきたわけだが、我も彼も歳をとったと思うが、その彼の音楽世界はますます身近に、我の中で大きな存在として深く理解できるようになってきた。それだけ我も昔に比べて少しは学び知り得たことも増えたということだろう。
 本当に素晴らしいプレイヤー、偉大なシンガーである。まさに関西フォーク最後の巨人、日本のピート・シーガーだと心から敬愛していることをここに記しておく。同時代に生きていることの幸福を噛みしめて眠りに就こう。